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『おんなの幸せマニュアル~俗女養成記~』歐陽ママとお勉強ちゅう♡ #17

『おんなの幸せマニュアル~俗女養成記~』歐陽ママとお勉強ちゅう♡ #17
(C)2019 CTS, Chinese Television System
中国語映画・ドラマの翻訳や、日本で開催されたアジアBLドラマイベントMCなどに携わり、アジアドラマをこよなく愛する歐陽ママが、注目するドラマの台詞をきりとり、読者の皆様に中国語の表現の面白さなどをお伝えする「歐陽ママとお勉強ちゅう♡」。
目次

台湾ではシーズン2が放送されている『おんなの幸せマニュアル~俗女養成記~。いま日本で配信されているシーズン1も、台湾では制作したテレビ局の史上最高の視聴率を記録したそう。その分期待値が高まっていたシーズン2、台湾のテレビ番組数が100以上あって通常は1%行けば御の字の視聴率がなんと3.59%! そのうち主人公ジアリンと年齢層の重なる35歳~54歳までの女性に限った視聴率では5.4%というから驚き。やっぱりなにかしら共感するとこあるんでしょうね。

『おんなの幸せマニュアル~俗女養成記~』の作品紹介記事はこちら

女の幸せマニュアル×第5話 台湾の歴史と、漢字が書けないときはどうする?

今回取り上げる第5話ではジアリンは4年3カ月付き合った彼氏と結婚寸前で別れ、瞬間的にすさんだ生活を送る。デートをすっぽかして帰る道すがらビラを一枚受け取ると思いは台南の子供時代に戻り……。そして本作はいわゆる群像劇と言ってもいい作り。主役は台南の「陳家の人びと」なわけだけど、第5話の「主役」の一人は阿公(おじいちゃん)ね。台湾の昔を語る上では外せない歴史と、子供時代のジアリンが書いた手紙の中から、「漢字が書けないときどうするのか」問題を取り上げます。

作品紹介

おんなの幸せマニュアル~俗女養成記~

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陳嘉玲(チェン・ジアリン)は台北で社長秘書として暮らす39歳の独身女性。付き合って4年の彼氏 江顕栄(ジャン・シエンロン)と同棲していたが、パッとしない毎日を送っていた。

陳嘉玲(チェン・ジアリン)は台北で社長秘書として暮らす39歳の独身女性。付き合って4年の彼氏 江顕栄(ジャン・シエンロン)と同棲していたが、パッとしない毎日を送っていた。ある日、元カレの結婚式に招待された嘉玲は、花嫁のブーケをゲット。その勢いで、顕栄に逆プロポーズした嘉玲は、なんと結婚の準備を進めることに。ところが、姑の問題や、新たな恋を予感させる人物が現れて…。

無料で視聴できる第一話はこちら

出演:シエ・インシュエン、ウェン・シェンハオ、ラン・ウェイホア、ウェイン・ソン
監督:イェン・イーウェン

戒厳令・白色テロが透けるシーンと「この家の子じゃない」

“當個無聲的公民” 訳:もの言わぬ民になる

ビラを手にしたジアリンが思い浮かべるのは、子供時代に受け取ったビラのこと。そのビラに書かれた文字が小学四年生のジアリンには読めず、家に帰って阿公に聞いてみると、“民主真諦”(民主の真髄)とのタイトルが。その文字をみた阿公はジアリンに「二度と持ってくるな」としかりつける。そう、どうしてそんなことが問題になるのかってことよ。実はね、台湾では世界史上最も長く「戒厳令」が敷かれていたの。戒厳令化では平時の手続きを経ることなく一般人でも軍法会議に掛けられて有罪になってしまうことがあったし、行動・思想両方ともに自由を制限されていた。それもこれも当時の政府が大陸と多方面で攻防を繰り広げていたからなわけなんだけど、「白色テロ」といって政府が自国民を弾圧することがあったの。理由なく連行されて拘束されたり、時には死んでしまうこともあった。日本ではあまり知られていないけど、あの時代の台湾を語る上ではどうしても外せない、世代の共通の記憶のうちでも悲しい記憶よ。“當(ㄉㄤ|dāng)”は「なる」なんだけど、先週の“變成”とは使い方が違って、主体の「性質が変わらない」ことがポイント。「夫になる、妻になる」、「町内会長になる」といったように、何かの役どころに「なる」、そういうイメージ。

“因為我不是這個家的ㄏㄞˊ子” 訳:私はこの家の子じゃないから

第5話ではジアリン捨て子疑惑・家出事件も起こってしまう。阿公のちょっとした一言から事件が起きちゃうんだけど、家出するジアリンが残した手紙が面白かった。一瞬しか映らないんだけどね、中国語話者が漢字書けないとき、忘れたときどうするのか問題の一つの答えがあったわ。ばっちり、「注音符号」で書いてあった。“因為我不是這個家的ㄏㄞˊ子”のうち、“ㄏㄞˊ”の部分は何かっていうと“孩”。“孩子”で「子供」の意味だから。まだ習ってない漢字なんかのときはこうして注音で書くのね。大人になって漢字忘れたりしたらどうするか。イメージに頼って「存在しない字」を創造して書いたり、音が同じで違う字を書いてしまったりすることはあっても注音を使うことはないはず。あたしの友達に“台灣”を“台ㄨㄢ”って書いてる人いたのよ。「どうしたの?」って聞いたらさ、「めんどくさいから」だって。確かに繁体字は画数多いけどさ、笑っちゃったわ。

群像劇の主役たち

本作は「群像劇」だって話をしたけど、それぞれのキャラクターが生き生きしている本作では理想的な描かれ方だと思う。中国語では「主役」を言う言い方にも複数あって、
例えば、“領(ㄌㄧㄥˇ|lǐng)銜(ㄒㄧㄢˊ|xián)主(ㄓㄨˇ|zhǔ)演(ㄧㄢˇ|yǎn)”
なんて台湾の説明じゃよく見るけどあたしらにはイメージの付かない言い方よね。意味は「主役・主演のうち最もシーンの多い役」というところかしら。要は一番映ってる人ってことだけど、物語のレイヤーを大事にすると主役は一人だけに収まらないってことなのね。

執筆者情報

歐陽ママ

早稲田大学大学院修了。論文のテーマは台湾の文化。
2012年から2013年にかけて台湾で生活、日本語の先生などしてふらふらする。
新宿二丁目では新型コロナの影響もありあたふた。今は新しいお店をオープンしようと画策中。

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『おんなの幸せマニュアル~俗女養成記~』歐陽ママとお勉強ちゅう♡ #16はこちら

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