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『おんなの幸せマニュアル~俗女養成記~』歐陽ママとお勉強ちゅう♡ #18

『おんなの幸せマニュアル~俗女養成記~』歐陽ママとお勉強ちゅう♡ #18
(C)2019 CTS, Chinese Television System
中国語映画・ドラマの翻訳や、日本で開催されたアジアBLドラマイベントMCなどに携わり、アジアドラマをこよなく愛する歐陽ママが、注目するドラマの台詞をきりとり、読者の皆様に中国語の表現の面白さなどをお伝えする「歐陽ママとお勉強ちゅう♡」。
目次

第6話でジアリンは、彼氏と別れた後のすさんだ生活から抜け出し、お正月を過ごすために台南の実家に帰る。彼氏と別れたことも言い出せず、“年(ㄋㄧㄢˊ|nián)菜(ㄘㄞˋ|cài)”(年越しの時に食べる料理)を囲むんだけど、話題は小学校の頃に描いた「将来の夢」の作文の話になって……。このエピソードもいろんな見どころで一杯よ。詳しい解説があったら「ああ、そういうことか」とわかってもらえるんじゃないかと思うんだけど、あたしもできる限りいっぱい詰め込んでみたから、お付き合いください!

『おんなの幸せマニュアル~俗女養成記~』の作品紹介記事はこちら

おんなの幸せマニュアル~俗女養成記~』×第6話 台湾語と國語

前回の第5話に続き、今回は第6話から。以前の紹介記事では、本作には「台北と台南」の対比が描かれているという話を書いたんだけど、今回強烈な対比が描かれるのはまさに「台湾語と國語」。これって日本の台湾研究にとっては今でも重要なトピックの一つで、中央政府がどうやって国民を文化的に統合していくのかっていうポイントが含まれてるのね。お腹抱えて笑える本作だけど、普段はあたしらに馴染みがないと思える台湾のことを知ってるとより楽しめるはず。そんなわけで今回は子供時代のジアリンのエピソードをご紹介!

作品紹介

おんなの幸せマニュアル~俗女養成記~

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陳嘉玲(チェン・ジアリン)は台北で社長秘書として暮らす39歳の独身女性。付き合って4年の彼氏 江顕栄(ジャン・シエンロン)と同棲していたが、パッとしない毎日を送っていた。

陳嘉玲(チェン・ジアリン)は台北で社長秘書として暮らす39歳の独身女性。付き合って4年の彼氏 江顕栄(ジャン・シエンロン)と同棲していたが、パッとしない毎日を送っていた。ある日、元カレの結婚式に招待された嘉玲は、花嫁のブーケをゲット。その勢いで、顕栄に逆プロポーズした嘉玲は、なんと結婚の準備を進めることに。ところが、姑の問題や、新たな恋を予感させる人物が現れて…。

無料で視聴できる第一話はこちら

出演:シエ・インシュエン、ウェン・シェンハオ、ラン・ウェイホア、ウェイン・ソン
監督:イェン・イーウェン

小学校でのジアリン 外省人の班長と本省人ジアリン

“我的志願” 訳:わたしの夢

小学校の授業、黒板には“我(ㄨㄛˇ|wǒ)的(˙ㄉㄜ|de)志(ㄓˋ|zhì)願(ㄩㄢˋ|yuàn)”の文字。
「私の夢」なんだけど、先生はそれを書くと、班長によろしくと言い残してどこかへいってしまう。とたんに騒ぎ始める男子たち。そこで班長、“安(ㄢ|ān)靜(ㄐㄧㄥˋ|jìng)!”(静かに!)と叫ぶんだけどみんな全然言うこと聞いてくれないわけ。そういう光景覚えあるでしょう? そして男子たちが台湾語で話し始めると、班長はこう言うの。“我要(ㄧㄠˋ|yào)把(ㄅㄚˇ|bǎ)你(ㄋㄧˇ|nǐ)們(˙ㄇㄣ|men)的名(ㄇㄧㄥˊ|míng)字(ㄗˋ|zì)記(ㄐㄧˋ|jì)起(ㄑㄧˇ|qǐ)來(ㄌㄞˊ|lái)”、これは前にも書いたけど学校では台湾語を話してはいけない決まりになっていたため。話した回数がたまって成績にも影響することになっちゃう。ジアリンは班長を助けようと男子たちに注意するんだけど、そこでも思わず台湾語を使ってしまう。ついに我慢できなくなった班長、(おそらく)大きな声で“〇〇〇”と言うの! これはいわゆるピー音で消されているんだけど、それも三つに分かれて「ピピピ」と聞こえる。これ、道歩いてて知らない人に言ったら殴り合いのケンカになってもおかしくないような、“三(ㄙㄢ|sān)字經(ㄐㄧㄥ|jīng)”と呼ばれる三文字、Fワードなのね。“國(ㄍㄨㄛˊ|guó)罵(ㄇㄚˋ|mà)”と言われたりすることもある。そうよ。あたしが最初にならった台湾語フレーズももちろんこれでした。

“說國語比較高級” 訳:国語を話すほうが上品です

学校での三字經事件から班長と仲良くなったジアリンは、宿題をするために班長の家へ。典型的な外省家庭で、お母さんも話すのは國語。手作りのお菓子がでたり、カップで飲むお茶が出たりとジアリンは優雅な雰囲気に心酔して、自分の家族にも國語を話すようお願いする。阿公や阿嬤(おばあちゃん)には「話せない」、「台湾人が台湾語を話して何が悪い」なんて言われちゃうんだけど、ジアリンは班長の家庭への憧れから
“說(ㄕㄨㄛ|)國語(ㄩˇ|)比(ㄅㄧˇ|)較(ㄐㄧㄠˋ|)高(ㄍㄠ|)級(ㄐㄧˊ|)”(国語を話すほうが上品です)
なんて言ったり。可愛らしい小学生の口から言わせることで、実はシリアスな問題が笑えてしまう題材に変わっているのよね。外省人というのは乱暴にいうと1949年に蒋介石とともに台湾へ渡ってきた人々で、それに対して本省人は明朝の頃に主に福建省から台湾に渡った人々。異なるエスニックグループとして比較され、時には対立してきた両者、今ではあまり意識されなくなってきているけれど、ジアリンの小学生時代は蔣経国が亡くなって李登輝時代にかわっていく、まさに台湾の転換期なわけで、まだ色濃いものとして描かれているわ。ドラマは班長の家に憧れたジアリンだったけど、美しく見える家庭がそのまま美しいわけもなく(そんなの、言うか言わないかの話よね)、最後には自分の家に台湾語で「ただいま!」と帰っていくのでした。

陳嘉玲のかわいい弟、陳嘉明 ウェイン・ソン!

あたしらにとっての本作のもう一つの見どころは、われらがウェイン君演じるジアミンよ。第五話の最後、ジアリンの家にやって来るシーンから、第10話の最終話で家族にカムアウトするところまで、見事に「弟」。“國民弟弟”(国民の弟)なんてあだ名もつけられてるみたいね。お母さん、自分の息子がゲイだと知ってからとる行動も素敵。ジアリンに「30歳になるまで誰にも言えないなんてつらかったはずよ」って言うんだけど、これあたしがうちのお母さんにカムアウトしたときに言われたことそのままだった。あたしもお母さん、ジアリンと一緒に涙流したわ。今回で本作の紹介は終わりだけど、あたしが心から愛するドラマ、みんなにぜひ見てもらいたいな!

執筆者情報

歐陽ママ

早稲田大学大学院修了。論文のテーマは台湾の文化。
2012年から2013年にかけて台湾で生活、日本語の先生などしてふらふらする。
新宿二丁目では新型コロナの影響もありあたふた。今は新しいお店をオープンしようと画策中。

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『おんなの幸せマニュアル~俗女養成記~』歐陽ママとお勉強ちゅう♡ #16はこちら
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