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『私のボスはネコ!?』歐陽ママとお勉強ちゅう♡ #37

『私のボスはネコ!?』歐陽ママとお勉強ちゅう♡ #37
中国語映画・ドラマの翻訳や、日本で開催されたアジアBLドラマイベントMCなどに携わり、アジアドラマをこよなく愛する歐陽ママが、注目するドラマの台詞をきりとり、読者の皆様に中国語の表現の面白さなどをお伝えする「歐陽ママとお勉強ちゅう♡」。
目次

人間と“妖”が恋に落ち、蔣可琪と雷昊楊の二人(?)はつかの間の甘い時間を過ごす。しかし人間界に留まる時間が長すぎた昊楊は「源郷」と呼ばれる場所に「帰らなければ」ならない。ようやく思いが通じ合った二人、見送る側の可琪は昊楊とどのように向き合うのか。「ハッピーエンド」とは何なのかを考えさせられる、深みのあるエンディングになっていてあたしは「いいエンディングだな」と思ったわ。想像力を掻き立てられるっていう感じでもなく、余韻の長いエンディングよ!

『私のボスはネコ!?』× 猫に伝える会いたい気持ち

今週は最終話のシーンから。中でも「ネコ」に対する台湾人のイメージが出ている面白いセリフを選んでみたわ。あたしがちっちゃいころはおばあちゃんが「猫は家につく。犬は人につく」なんてこと言ってるの聞いたことがあるの覚えてるんだけど、みんなはネコにどんなイメージ持ってる? それぞれの文化で動物に対するイメージって違うでしょうけど、あたしは「猫が恨み深い」っていうのは初めて聞いた気がするわ。

作品紹介

私のボスはネコ!?

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猫が化けた妖人間と巻き起こす胸キュン・ラブストーリー!

蔣可淇の働く会社のボス雷昊楊は、絵に描いたようなツンデレのワガママ社長。しかし昊楊にはどの「人間」にも言えない秘密がある。なんとその正体は猫の“妖”なのだ! 可淇は子供のころに猫を救ったことがあり、その恩に報いるため昊楊は自分の会社の後継者にしようとしていたのだが、結婚適齢期の可淇の世話を焼くうちに二人の距離は縮まって……。あってはならないはずの“妖”と人間の恋の行方は!?

出演:レイ・チャン(ブライアン・チャン/張睿家)、ヴェラ・イェン、リー・チー、ソニア・ユエン、ゲイリー・タン
監督:ジャン・ルイジー
脚本:リン・ペイユー

第七話 最終話、二人(?)が世界を隔てなければならないシーン

“聽說,貓都很會記恨” 訳:「猫は恨み深いとか」

昊楊が源郷に帰るその別れ際、可琪が意識のない昊楊に声を掛ける。ちょっと長いんだけど猫に対するイメージの片鱗も感じられる面白いセリフよ。
前半は“聽(ㄊㄧㄥ|tīng)說(ㄕㄨㄛ|shuō),貓(ㄇㄠ|māo)都(ㄉㄡ|dōu)很(ㄏㄣˇ|hěn)會(ㄏㄨㄟˋ|huì)記(ㄐㄧˋ|jì)恨(ㄏㄣˋ|hèn)”
この“聽說”というのは日常的に使う語で、伝聞を意味する。「~らしい、~のようだ、~と言われている」なんて意味で使うの。それに続くの“貓都很會記恨”、“都”は何度も出てきた「全て、みんな、ことごとく」の意、“很”は「とても」と訳すこともあるけど単純に形容詞に付く場合は「とても」を訳出しないことのほうが多いわ。“很帥”は「とてもカッコいい」じゃなくて「カッコいい」というようにね。ここでは“很”が“會”についているんだけど、“會”は意味がたくさんある語よね。セリフは「できる」の派生、「~するのに長けている」という意味で使われている。そして“記”は「覚える、記録する」で、“恨”はそのまま恨み。すると直訳は「猫はみな、恨みを覚えていることに長けているそうね」となって、「猫は恨み深いとか」という訳になっているわけ。猫って恨み深いんだね。

“所以,你一定要氣著回來找我算帳” 訳:「だからきっと仕返しに帰ってきて」

続く“所(ㄙㄨㄛˇ|suǒ)以(ㄧˇ|yǐ),你(ㄋㄧˇ|nǐ)一(ㄧˊ|yī)定(ㄉㄧㄥˋ|dìng)要(ㄧㄠˋ|yào)氣(ㄑㄧˋ|qì)著(˙ㄓㄜ|zhe)回(ㄏㄨㄟˊ|huí)來(ㄌㄞˊ|lái)找(ㄓㄠˇ|zhǎo)我(ㄨㄛˇ|wǒ)算(ㄙㄨㄢˋ|suàn)帳(ㄓㄤˋ|zhàng)”
“所以”は「だから」、“一定要”は「絶対に」。“氣著”は解説が必要なんだけど、“氣”は“生氣”で「怒る、腹を立てる」の意味なんだけど単独でも同じ意味。知らないと誤解しそうよね。“氣”だけで「怒る」の意味があるんだから。そしてそれに付いている“著”が問題なんだけど、動詞にくっついていると動作の継続を表すの。だから直訳は「怒りながら、怒ったままで」。“回來”は帰ってくる。このセリフ二つ目のポイント、“找我”、“找”は「探す」が基本の意味で、他に「会う」という意味もある。初級日本語を学習する華人が「田中さんを探しています」と言ってその実「田中さんに会いに来た」のはよくある間違いよ。だからここでは「私に会いに帰ってくる」。“算帳”は「勘定をする、落とし前をつける、仕返しをする」と言った意味で、まあケンカのときによく使うかな。そんなわけでここでは「だから、きっと私に会いに帰ってきて仕返しをしてよね」となって、憎まれ口を利きながら会いたい気持ちがあふれている表現になっているのね。

外国語と写し鏡になる母語

今月は「私のボスはネコ⁉」を題材に勉強してきたけれどどうだったかしら? 「世界の切り取り方」が反映されているような、そういう一つ共通のテーマがあるような勉強の内容になったんじゃないかと思うんだけどね。外国語を勉強する楽しさの一つに「母語にきちんと向き合うことができる」っていうことがあると思うの。あたしの場合だったら中国語と写し鏡になるような日本語よね。中国語では意味分かるんだけど、「あれ、これ日本語で何て言うんだっけ?」みたいな瞬間があったりね……。ん? ただ名前が出て来ないだけだったりして……。

執筆者情報

歐陽(オウヤン)ママ

早稲田大学大学院修了。論文のテーマは台湾の文化。
2012年から2013年にかけて台湾で生活、日本語の先生などしてふらふらする。
新宿二丁目では2021年10月から新しいお店「美麗島」をオープン予定。

Rakuten TVで視聴する

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歐陽ママ 中国語講座 台湾ドラマ

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