
主人公の1人・タインを演じるのは、愛らしい笑顔からファンに“ウサギちゃん”と呼ばれているウィンこと、メータウィン・オーパッイアムカジョーン。もう1人のサラワットは顔やスタイルだけでなく、歌声など全てが完璧なことからファンに“ルーブル美術館”と称されたブライトこと、ワチラウィット・チワアリー。ブライトは今作でデビューしたウィンより7年ほど早く芸能界入りし、化粧品のCMなどに出演していたが、このドラマをきっかけにタイだけでなく、世界的にブレークし、2人同時にスターダムを駆け上がった。日本でもライフスタイル情報誌「an・an」で2人が表紙の『2gether』特集号が作られるなど、異例のスマッシュヒットを飛ばした。
ブレークの大きな要因は、ウィンの放っておけない愛らしさとブライトのクールな美しさの相性が抜群に良かったことだろう。そもそもは偽りの関係から始まった2人の恋物語だったが、2人の親密度が増すにつれ、2ショット時の胸キュン度もアップしていった。当初はタインがゲイの同級生から執拗(しつよう)にアプローチされたことから、学校1イケメンのサラワットに彼になってもらえば、恋のライバル・グリーンも諦めるのではないかという友人たちのアドバイスを素直に聞いたタインがサラワットを追い掛けていたが、気付くと関係性が変化。男女問わず、そっけない態度を取るモテ男のサラワットが優しい一面をのぞかせるたびに、女子にモテたかったタインの気持ちが揺れていった。この翻弄(ほんろう)するサラワットと戸惑うタインという構図が2人の外見ともマッチし、“サラタイ”は相性抜群の最上のカップルへと成長していった。
『2gether THE MOVIE』は、ニセの彼が本物の彼になるまでを描いた全13話の『2gether』と、その1年後を描いた全5話のスピンオフ『Still 2gether』をぎゅぎゅっと凝縮し、そこに映画でしか見られない2人のその後の姿を追加。さらに前半はタイン、後半はサラワットによるナレーションもプラスされ、それぞれの当時の心情を語っているので、より深く2人の心のうちを知ることもできる。特にカップルになる以前に、実はそれぞれどう思っていたかも分かるので、ドラマを視聴済みの方もフレッシュな感覚で見ることができるはずだ。
映画版は計18話プラス撮り下ろしシーンが凝縮されているとはいえ、多くのファンを骨抜きにした名シーンはもちろん健在。タインがサラワットに「そんなに見つめられたら落ちるまでキスするぞ」と言われた出会いのシーンから、軽音部の新人歓迎会での“ポッキーキス”や“クモ踊り”、サラワットがふと優しい表情を見せる軽音部での居残り練習、飲み会後の弾き語り、文化祭での記念ポラ撮影、そして2人が一つのイヤホンでタインの大好きな曲を聴くシーンなど、胸キュンシーンのオンパレード。
どこまでも“サラタイ”ファーストの構成のため、友人たちとの掛け合いや恋のライバルとの駆け引きシーンは少なめだが、2人の恋愛模様がぜいたくに詰め込まれているので言うまでもなく、“サラタイ”ファンは必見の1本だ。
2021年にはタイ版『花より男子』の『F4 Thailand/BOYS OVER FLOWERS』で再共演したウィンとブライト。現在はそれぞれに別の作品に出演しているが、2人がゲームやスポーツに挑戦するバラエティー『Bright – Win Inbox』でのコンビネーションもピッタリだっただけに、さらなる共演作への期待も膨らんでしまうが、ひとまずは2人の原点である『2gether』の映画版を堪能していただきたい。
(文・及川静)
https://news.tv.rakuten.co.jp/2024/04/bl-list.html BL関連記事一覧
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