ゴン・ジュン演じるシア・ヤオは、家柄もよくイケメンの好青年。毎年開かれるキックボクシングの大会ではアメリカ人選手をも圧倒するほどの強さを誇り、さぞやモテモテかと思いきや、派手なことが嫌いで、あだ名は和尚様。そんなヤオに、特殊部隊出身で現在は警備会社を経営しながら、SP養成学校を運営するユエン・ゾンの妹が惚れてしまった。妹のユエン・ルーはどこから見ても美女だが、ヤオは全く興味なし。そこでルーは兄に頼んで、何とか仲を取り持ってもらおうとするのだった。
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このゾンのアプローチの仕方が何とも浮世離れてしていて、面白い。最初の出会いでは、レジで支払いをしようとしているヤオの横に、ゾンがいきなり並んでくる。ヤオも186cmと高身長だが、ゾンはさらに大柄の192cmで、威圧感をたっぷり発揮すると今度はヤオと同じガムを購入。そして、それをすれ違いざまにヤオの襟元からシャツの中に入れてしまうのだ。当然、ヤオはビックリして、彼の顔を脳裏に焼き付ける。しかもそこから1週間、ゾンはヤオをつけ回し、何も語らずに鋭い眼光を向け続ける。その結果、しびれを切らしたヤオが彼に刃を向け、一戦交えることになり、彼の腕前を確かめたゾンはようやく追っていた理由をヤオに明かすのだった。
ヤオの気持ちに変化は生じなかったものの、ゾンが有名人だったことから周囲の見方が変わってくる。そして、起業家として成功したゾンを妬むチームが妹のルーだけでなく、その彼氏と思われているヤオをも狙い始めたのだ。すると、ここでもゾンは突拍子もない行動に出る。なんと夜な夜な勝手にゾンの部屋のベランダに立ち、警護にあたるのだ。最初に見つけた時はかなり驚いたヤオだが、だんだん彼の行動に慣れ始め、彼がベランダから現れても普通に対応するように。そして、ある大雨の日。ついにヤオを狙う輩が家の近くに現れ、ゾンによって一掃されるのだった。
そんなゾンの強さにあこがれたのか、ヤオは仕事を続けながら、彼のSP養成学校に通うことを決意。こうして二人の距離は急激に縮まり、ゾンの溺愛劇場が開幕する。妹のルーが「同性でも他の人にヤオの裸を見られたくない」と言ったのを聞くと、ゾンもそう思ったのか、大浴場でシャワーを浴びるヤオの裸が見えないように壁になったり、ヤオが校内の沼でレンコン取りをしたそうにしていると授業をやめて、みんなでレンコン取りをしたり、そのレンコンでおいしいもち米レンコンを作って持たせてくれたりと至れり尽くせり。
ついには、自分でカスタムしたバイクに二人乗りして、黄河までツーリングに行こうと誘い出す。気付けば、妹のことはそっちのけで、まるで兄弟のように親しくなっていく二人。そして、ある日を境にヤオは学校がある日は家からではなく、ゾンの部屋から通うようになる。その結果、二人がどんな関係になっていくのかは、ぜひご自分の目でお確かめください。
(文・及川静)
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