キャストにはリアル10代も！　伝説の中国BLのタイ版『Addicted Heroin -ハイロイン-』のキャラ設定とキャストを解説

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“ハイロイン”という作品は、過去に2作制作されている。実は2016年に制作された『ハイロイン 上瘾』は、配信後24時間以内にアクセスが1000万を突破し、当時の中国Webドラマのアクセス新記録を叩き出すほどの人気作となった。だが、あまりの熱狂ぶりに中国当局が配信停止を命じたため、未完となり、“幻のドラマ”と呼ばれるようになった。その後、2022年に生みの親である作家・柴鶏蛋が自ら監修して、リメイク作『ハイロイン 〜Stay With Me〜』を制作。こちらは『〜上瘾』以上に2人の主人公の家族ドラマに厚みを持たせ、それぞれの家族との関わりも深く描かれた。

今回のタイ版は、2016年度版、2022年度版のいいところを併せ持つストーリーに仕上がっているようで、2016年度版のように主人公のヒーローとポッピーの2人が嫌がらせをし合う様子をじっくり描きながらも、2022年度版のように早い段階からヒーローがポッピー家族と交流しており、2人の恋も切ない家族模様も…と欲張りな展開を予感させる。主人公カップルのラブシーンについては、2016年度版の方が情熱的だったが、中国は同性愛に厳しく、2022年版は感情の繋がりがより深く描かれていた。今回はタイ制作ということで、過去イチのラブシーンを期待しているファンも多いのではないだろうか。

今作の主人公カップルの名前は、ヒーローとポッピー（通称：ポップ）だ。ヒーローは軍の高官を父親に持ち、裕福な家で育ったおぼっちゃまだが、母親を亡くしてから父親とうまく行っておらず、再婚を機にさらに悪化。父親の金目当てで結婚した継母も気に入らず、家を飛び出して、勝手に学校も変えてしまう。その転校先で出会うのがポップで、授業も聞かずに寝てばかりいるのに成績優秀な優等生。しかし、父親の稼ぎが少ないため、深夜にコンビニでバイトをしている苦学生だった。実はポップの家を出て行った母親が、ヒーローの父親と再婚した継母なのだが、2人はその事実を知らずに知り合う。そして、最初こそ互いを目の敵にして牽制し合うが、互いの心の底にあるものを知ることでかけがえのない存在となっていく。だが、実母と継母が同一人物であることを知った時、2人の心は複雑に揺れるのだった。

主人公カップルのヒーローとポップを演じるのは、1996年８月31日生まれで現在28歳のオーガストと、2007年10月18日生まれで今年17歳のマックの2人。ヒーロー役のオーガストは、2015年に出演したホラー・コメディドラマと学園恋愛ドラマで注目を浴び、2016年にGMM TV主催の「Mekhala Star Award」で「Rising Star Actor Branch」を、2021年にも「FWVER Awards」で「Public Favorite of the Year」と「Best Actor」を受賞し、常に高い評価を受けている人気俳優だ。一方、ポップを演じるマックは、子役から活躍する実力派。6歳でゲスト出演した2013年の恋愛ドラマで注目を浴び、2019年にはホラーサスペンスドラマに主演。同年、『He’s Coming To Me～清明節、彼は僕のお墓の隣にやって来た』でBLドラマにゲスト出演し、今回は見事主役に。オーガストとは11歳違うが、マックが大人っぽいせいか、歳の差を意識せずに楽しむことができるはずだ。

マックに加えて、クラスメイトでイケメンと評判のオンリーと、ポップの親友のタイガーを演じる2人もリアル10代。オンリー役のニューイヤーは2007年１月１日生まれの17歳で、現在学園モノに引っ張りだこ。タイガー役のジュールは2005年11月５日生まれの18歳で、彼もニューイヤーと共に売り出し中の若手俳優。今回、『Hit Bite Love』に続いてのサブカップル役になるため、こちらの動向にも注目したい。

今作は幾度もドラマ化されてきた伝説のタイトルの初のタイドラマ化ということで、出演陣も制作陣も気合が入っているはず。タイ制作だからこそ表現できるラブシーンなどの要素をふんだんに盛り込んでいるはずなので、より深い展開に期待したい。

（文・及川静）

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