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『オレん家のフロ事情~人魚と過ごした49日』歐陽(オウヤン)ママの注目作品紹介

『オレん家のフロ事情~人魚と過ごした49日』歐陽(オウヤン)ママの注目作品紹介
新しく台湾から面白いドラマ届いたよ。テンポよし演技よしストーリーよし顔よしカラダよしと、三拍子どころか何拍子もそろった秀作。久しぶりに見終わった後単純に「あー面白かった」で終わるドラマ見たわ。これはみんな見たほういいわよ。

作品紹介

オレん家のフロ事情~人魚と過ごした49日

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突然おフロにイケメン人魚が住み着いちゃった!

趙龍傑(ジャオ・ロンジエ)は、17歳の高校生。幼い頃両親を亡くし、じいちゃんに育てられる。学校では友達と青春を楽しむつもりだったが、なぜか影が薄く、同級生から便利使いされる存在に。
偶然海で出会った人魚、李仁宇(リー・レンユー)が家に押しかけてきて、龍傑の家の風呂に住み着く。
風呂では美しい青い尾ひれに変化する足は、なぜか海では変化しない。なぜそんな事が起こってしまうのか、龍傑にも仁宇にも訳が分からない。その謎を解明し、海に仁宇を戻そうと、2人は奔走するが、過去の思いがけない事件が関係していて…。

出演:ケント・ツァイ、ハー・ハオチュン、リュウ・ジューピン、ウェン・チンユー、チャン・シュオハン、ホン・ジーシエン
監督:チャン・シーミン

日本の漫画作品を原作に、大胆な改変でドラマ化

原作は日本の漫画!

本作の原作は日本の漫画。いときち作の同名タイトル『オレん家のフロ事情』、2011年から2020年まで9年にわたって連載されていたというから、読んだことある人もいるんじゃないかしら。原作では主人公の名前は龍己というんだけど、ドラマの龍傑を考えるとドラマ版の原作へのリスペクトを感じるわね。一方、原作の金髪美青年人魚の若狭は、黒髪短髪イケメンマッチョ人魚(レンユー)の李仁宇(リー・レンユー)に大胆に変わってるの。はっきり言って全然違うから原作読んでる人は「え?」って驚いちゃうでしょうね。主人公の家庭背景というか、バックグラウンドも違う。原作とドラマは違って当然だし、制作だって日本と台湾ですもの、両者を見比べてみるのも面白いかもね。

ナンセンスなんて関係ない! テンポのよさにぐいぐい引っ張られる

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漫画が原作ということだけあって、コミカルでとにかくテンポがいい。あっという間の視聴体験よ。言っちゃえば人魚なんて家にくるわけないし、しかもおフロになんか住まないし、それより人魚マッチョだしっていうようなナンセンス(道理に合わない)さなんてそのテンポの良さに引き込まれて気にならなくなってしまうから不思議。ナンセンスさって、ドラマの作りが如実に出てしまうのね。それは澱のようにたまっていって、最後には「うーん……」なんてことになりがちなんだけど、本作に関しては心配ご無用。あたしが保証するわ。イケメン見て、話も笑って泣いて、そして見終わった後には爽快感が残ることでしょう。

なんてことない高校生が想像もつかない出来事の連続で変わっていく

俳優たちの演技が素晴らしい

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主人公の二人、龍傑は言ってしまえばなんてことない高校生。なんてことないっていうよりは影薄く「焼きそばパン買ってこい」ならぬ「タピオカミルクティー買ってきて」をしかも代金もらえずやられるほど。いじめられっ子っていうような暗い雰囲気はないんだけど、課題やらされたり(しかも答え全部間違えてるとか)、まあそんな感じよ。見た目イケメンだからそれも言ってみればナンセンスなんだけどね。それを演じるのは新世代の蔡凡熙(ケント・ツァイ)、25歳(イケメン)。これまでも主役を何回か演じてきてる、若さのわりに自然な演技が魅力的。高校生らしいうぶな感じ、まっすぐな感じがとってもうまいね。
一方のイケメンマッチョ人魚、李仁宇を演じるのは禾浩辰(ブルース)で、1990年生まれだから31歳。うん、ちょうどいいわね。え? 経歴見たらその身体のできたのはもう若いころみたい。なんたって体育大学出身でバスケットボールやってたっていうんですもの。このキャスティング考えた人、センスあるわあ。

わきを固めるキャストも、そう、素晴らしい

主人公の二人のほかにも本作は魅力的な人物でいっぱい。それぞれに主役を張って、物語ができてしまいそうな人たちばかり。あたしの個人的なお気に入りは学校の先生唐僧(三蔵法師)だけどね。みんなからウザがられてるけどね、あんなふうなテキトーな人、素敵よ。それから、あたし別にフケ専じゃないんだけどさ、なんたってじいちゃんよ。龍傑は幼いころに両親を亡くしてじいちゃんと住んでるの。このじいちゃん、見覚えある人もいるはず。これまたあたしの大好きなドラマ「おんなの幸せマニュアル」(RakutenTVで好評配信中!)でもおじいちゃん役やってた夏靖庭が演じている。毎話出てくるわけじゃないんだけどね、このじいちゃんがいなけりゃこの物語は成立してない。さすがベテラン、演技もやっぱり素晴らしいわ。表情が龍傑に対する愛情であふれてるものね。たぶんね、最初のうちはじいちゃんのことするするとただ見てしまうはずなのよ。でもでも、ぜひじいちゃんにも注目してほしい。

字幕が素晴らしい

あたしこの作品でも字幕監修で関わらせてもらったんだけど、こんなにすっと入ってくる字幕に出会えたのって初めて。あたし、皆さんご存じのように(知らないとかつれないこと言わないで!)日本語の細かいところきになっちゃう性質なんだけど、なにも気にならずに視聴できてしまったの。あら、あたしただ楽しんじゃってるって思ったもん。字幕の怖いところは、うまい字幕は「何も感じない」のに、「ん?」って違和感を持ってしまったら最後、いろんなところが気になりだす。話の筋がわかんなくなっちゃうのは論外として、作品に愛情を持って見てくれる視聴者の皆さんは想像力を働かせて、感情を移入させて見るんだものね。ただ、字幕つけてるのも人間だから、人と話しをしているのと同じように相性ってあると思うけど、こ れはきっとストレスフリーでご覧いただけるはずよ。下ネタもいっぱい出てくるんだけど、いやらしくなく笑いに変わっちゃってる舌を巻くうまさ!

秀作にであうと嬉しくなる

「あー、面白かった」ってのが感想。以上。とにかく見て! で終わらせたいくらい。何かを語ろうとしても、百聞は一見に如かず、見てほしい。龍傑のクラスメートたちもイケメンぞろいだしね。最初なんてことないキッズにしか見えないんだけど、あれよあれよとかっこよく見えてくるんだから。あたしもやられちゃってるね。クラスメートの中だと、そうねえ、おバカの大砲(演:洪至賢)なんて好みだわ。いっぱい言い間違えしちゃったりさ、とにかくおバカなんだけど一緒にいたら楽しそう。笑った顔もかわいくて最高よ。プールで泳ぐシーン、ごめんなさい、何回も見ました。後半なんかただかっこよくなっちゃってさ、みんな恋するよ、多分。あー、面白かった。

執筆者情報

歐陽(オウヤン)ママ

早稲田大学大学院修了。論文のテーマは台湾の文化。
2012年から2013年にかけて台湾で生活、日本語の先生などしてふらふらする。
新宿二丁目では2021年10月から新しいお店「美麗島」をオープン!

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