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第1作『宇宙戦艦ヤマト』のリメイク版『宇宙戦艦ヤマト2199』は、2012年4月の第一章に始まり、6月、10月、2013年1月、4月、6月、8月と全七章にて劇場上映。2013年4月から9月にかけてテレビでも放送された。続いて、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』『宇宙戦艦ヤマト2』のリメイク版『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』も2017年2月に第一章が上映され、6月、10月、2018年1月、5月、11月、2019年3月と全七章で劇場上映。同作も2018年10月から2019年3月にかけてテレビでも放送された。
そして、1979年7月にテレビ特番として放送され、1981年3月に劇場公開もされた『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』のリメイク版第3弾『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 前章 -TAKE OFF-』が10月8日に上映された。
『2202』以降のリメイク版のシリーズ構成と脚本を担当しているのは作家・福井晴敏。最新作では、「ヤマトの次世代クルー」「銀河レベルでの星間戦争」を核に、より深みを増したドラマを描く。
『2205』は、原作『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』をそのままリメイクしたわけではなく、テレビアニメ『宇宙戦艦ヤマトIII』の要素も盛り込まれているのが大きなポイント。10月5日に放送された『オールナイトニッポンGOLD ~宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ちSP~』(ニッポン放送)に出演した福井は、「(原作の)『新たなる旅立ち』の後、映画『ヤマトよ永遠に』やテレビアニメの『III』に続いていきます。『III』で土門竜介たち新人が登場しますが、『新たなる旅立ち』に登場した新人クルーたちは全員消息がつかめない。登場キャラを交通整理して並べ直した時、新人キャラでは土門が一番キャラが立っているので、彼を中心に再構築しました」と語った。
試練を乗り越え、人類の命運を背負って生きのびた主人公・古代進は、ヤマトの新艦長となった。そのヤマトに複雑な感情を胸に乗り込む新人クルーが土門竜介だ。未熟ながらも真っ直ぐな思いで行動する土門ら若いクルーたちと、世代も立場も違う旧来のクルーたちは、どのように理解し合い、認め合えるのか。“クルーたちが気持ちを一つにできるのか”という点も注目してもらいたい。
ヤマト艦内での世代の違いのほかにも、熱い友情や家族を思う様々な愛の形が描かれる『2205』は、老若男女がそれぞれの目線で共感して楽しめる作品だ。
多くの試練に直面するヤマトは、くしくも困難な状況が続く現実にリンクする。福井は「大変な時代ですが、心の支えになるようなシリーズに成長させていきたい」という思いを込め、土門役の畠中祐も「過去のヤマトを知らなくても熱く胸に響くメッセージが込められていて、背中を押してくれる作品」と語る。
2022年2月4日には『後章 -STASHA-』が上映される。そこで『2205』の全貌が見えてくるだろうが、福井がラジオなどで「爽やか」という言葉を何度か発していたように、見終えた後にはきっと“希望”が見えてくるはずだ。
(文・田中隆信)
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