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北村匠海主演『東京リベンジャーズ』のヤンキーたちが根強く愛される理由

北村匠海主演『東京リベンジャーズ』のヤンキーたちが根強く愛される理由
(C)和久井健/講談社(C)2020 映画「東京リベンジャーズ」製作委員会
2021年は、北村匠海主演映画『東京リベンジャーズ』が話題となった。7月9日の公開以来、9月末時点で43.8億円を突破し、2021年度の国内映画興行収入ランキングで実写版の第1位、Googleの検索急上昇ランキングは「東京2020オリンピック」「大谷翔平」に次ぐ第3位に入る注目度だった。原作は、和久井健による「週刊少年マガジン」で連載中のコミック「東京卍リベンジャーズ」。少年誌連載にも関わらず女性にも好評で、海外にまで幅広くヒットした理由を探る。

若いある時期の青春を描く“ヤンキー作品”の人気は根強い。アツく不器用なワルたちの群像劇は立派なジャンルであり、漫画原作で実写化された『ビー・バップ・ハイスクール』『湘南爆走族』『クローズ』『HiGH&LOW』『今日から俺は!!』など、軒並み大ヒットした。ドラマや映画、シリーズモノとして続き、1980年代から実に40年以上もの間、人々の心を捉えている。

主人公のほとんどが、バカで情けなくて、社会のレールからはみ出た者たち。日がな1日、殴って暴れてどうしようもない日々を送るうち、仲間や恋人の大切さに気付くというのがセオリーの単純さがあるが、どの作品にも強烈な個性が光る。元暴走族の教師が荒れた学園を立て直す『GTO』や、不良の溜まり場だった野球部が甲子園を目指す『ROOKIES』など、ヤンキーは落ちぶれた人生を大きくやり直し、再び立ち上がろうとする人間の物語として最強のエッセンスになるのである。

『東京リベンジャーズ』も、負け犬フリーターのタケミチ(北村)が、元恋人のヒナタ(今田美桜)の死をきっかけに10年前にタイムリープして最悪の高校生活をやり直し、未来を変える物語。弱虫だった過去の人生に“リベンジ”するタケミチがみるみる強くなり、目の色を変えていく様子に引き込まれてしまう。

加えて、実写版の強みは旬な若手キャストの魅力にあるだろう。活きのいい俳優たちが、激しいケンカのシーンで迫力あるイカツイ顔を見せ、アクションもかっこ良くこなす。ヤンキーの子特有のどこか抜けているようなかわいらしさまで兼ね備えていたら完璧である。

いぶし銀のおじさん役者では意味がない。実際、これまでのヒット作では江口洋介(『湘南爆走族』)や反町隆史(『GTO』)、小栗旬や山田孝之(『クローズ』)などブレーク直前(当時)の大物俳優が暴れ回っていた。

『東京リベンジャーズ』も北村、山田裕貴、杉野遥亮、鈴木伸之、磯村勇斗、間宮祥太朗、吉沢亮ら、あらゆる作品にひっぱりだこの人気俳優たちが顔をそろえる。劇中で、血を流しながらも不良に食らいついていくタケミチや、異次元の強さを誇る東京卍會総長・マイキー(吉沢)、副総長・ドラケン(山田)が、番宣やSNSなどで見せる素顔のかわいさとのギャップにハートを射抜かれた女性ファンも多いだろう。

『東京リベンジャーズ』は漫画原作がアニメ化と同時に実写化されたことも、人気の一因。漫画を読んでいた層から始まり、2021年4月よりテレビアニメで放送が始まると一気に知名度を上げ、実写映画化で流行を確実なものに。

また、コスプレ好きな海外のファンにも、見た目の個性が強い『東京リベンジャーズ』は受け入れらている。コミケなどのイベントに現れ、“天上天下唯我独尊”、“初代総長”などの刺しゅうでキメた特攻服を着る外国人の姿に「原作より強そう!(笑)」と日本のファンも驚いている。

ヤンキーという普遍的なテーマと、旬で人気の出演者たち、実写化の絶妙なタイミングが三拍子そろった『東京リベンジャーズ』は、間違いなく人々を夢中にさせる映画である。

なお、RakutenTVでは実写映画だけでなくアニメも配信中なので、冬休みに見比べてみるのも楽しいかも。

(文・中田蜜柑)

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