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“個性的”かつ、過去や背景のある魅力的なキャラクターたちが織りなすシリアスな世界

“個性的”かつ、過去や背景のある魅力的なキャラクターたちが織りなすシリアスな世界
(C)2017 つくしあきひと・竹書房/メイドインアビス製作委員会
つくしあきひとの漫画を原作に、アニメ『メイドインアビス』がアニメとして放送開始されたのは約5年前の2017年7月。物語の舞台は、およそ1900年前の南海の孤島。隅々まで探索し尽くされた世界の中で唯一残された秘境の大穴「アビス」がそこに存在していた。

奥深く、どこまでも続いていそうな巨大な縦穴には、いろんな生物が生息していて、人類では作り得ない貴重な“遺物”が眠っている。謎に満ちたアビスに魅了された人たちは何度も何度も冒険を繰り返して“探窟家”と呼ばれるようになった。

アビスには階層があり、一番浅い“アビスの淵”と呼ばれる深界一層(0m〜深さ1,350m)から深界二層、深界三層と深界七層まで存在し、それよりも深い“奈落の底”と呼ばれる深界極点は20,000m以上と言われている。アビスから地上に帰還しようとすると“上昇負荷”が掛かり、六層より深い層からの帰還は致死的なものになるため実質、帰還不可能とされている。

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アビスに秘められた謎も興味深いが、同様に、この作品の大きな魅力となっているのが登場する個性豊かなキャラクターたち。アビスの淵に栄える街「オース」に住む少女“リコ”。彼女は赤笛(駆け出し)の探窟家だが、彼女の母親“ライザ”は世界に数人しかいない探窟家の最高峰「白笛」のひとり。10年前にラストダイブを行なって以来、消息不明のまま。リコは10年ぶりに発見された母親の伝言をきっかけにアビスの底を目指す決意をする。

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もう一人の主人公が少年“レグ”。深界一層で倒れていたところをリコに発見された人間そっくりの姿をしたロボットで、過去の記憶を失っている。40m以上も伸びる腕や柔らかいが強靭な肌など、存在自体に多くの謎が秘められている。“火葬砲”という強力な能力を持っているが、その後は2時間ほど昏睡状態になったり、数多く放つことはできなかったりする。ロボットだが、感受性が豊かで怖がりな一面もあり、人間らしさを持ち合わせている。

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もう一人の重要キャラが“ナナチ”。元々は人間だったが、黎明卿の白笛・ボンドルドの上昇負荷の実験により、六層の呪いを受けてウサギのような耳を持つ“成れ果て”になってしまった。深界四層でリコとレグと出会い、一緒に冒険をすることに。

そして、リコとレグが冒険を続ける中で出会うキャラもクセの強い者ばかり。監視基地(シーカーキャンプ)の防人で“不動卿”と呼ばれる白笛の“オーゼン”は身長2mを超える怪力の持ち主。リコの母親をよく知り、リコが生まれた時にも立ち会っている。

そのオーゼンが「筋金入りのろくでなし」と呼ぶのは、同じく白笛の“ボンドルド”。マスクをかぶった得体の知れない人物で、子どもを使った研究を行い、その結果がナナチの今の姿。いかにも悪役らしい風貌だが、進行不能だったルートの開拓や新薬の開発など、いくつもの偉業を成し遂げている。

さらに、20227月から第2期『メイドインアビス 烈日の黄金卿』が始まり、黄金卿を求めて旅する決死隊「ガンジャ」が登場。先見性のある隊長“ワズキャン”、文字や言語に精通している“べラフ”らがアビスにやってくる。また、深界六層の「成れ果ての村」で出会う、過去にレグと何らかの因縁があった“ファプタ”など、新キャラが続々と現れる。

リコとレグを含め、それぞれが“今”に至る過去を持っており、その一つ一つがアビスのような深さがある。アビスの底に向かう冒険は命懸け。生き残るために残酷な行為や決断も必要になることも。しかし、そんな残酷さがありながらも、お互いを思い、助け合い、成長していく二人の姿が、見る者の心に強く響く物語になっている。

(文・田中隆信)

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