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まず、1本目は、病気で5分しか試合に出られない主人公がバスケに挑む台湾ドラマ『Fly The Jumper』(2020年)。主人公のジャン・ジエンイーはバスケ少年だったが、11歳で遺伝性疾患のマルファン症候群を発症し、いつ心臓が爆発してもおかしくない状態に陥ってしまった。そのため、体の負担となるバスケは禁止されているが、バスケを愛するジエンイーは日々、ゲームセンターでシュートだけを繰り返していた。ある日、シュート率の高さを買われてバスケ部のマネージャーにスカウトされたジエンイーは、親に内緒でバスケ部入部を目指す。しかし、体力のなさを指摘され、苦境に立たされる。
バスケが好きでセンスもあるのに思うようにプレーできない、切ない役を演じるのは、身長184cmに甘いマスクが光るウー・ニエンシェン(呉念軒)。高校、大学とダンスをやっていたニエンシェンは運動神経がかなり良いようで、劇中でのバスケのプレーも自然。かわいいだけでなく、ほとばしる演技も魅力のニエンシェンが、バスケへの思いを募らせるジエンイーをどう演じるのかが大きな見どころだ。加えて、全4話のストーリーでは毎回バスケシーンがあり、そのつど、経験者が見応えのあるプレーで魅了する。特に第1話では、一度は入部を諦めたジエンイーがバスケへの思いを再燃させるシーンに、台湾のプロチーム「台北富邦BRAVES」のリン・チー・チェ(林志傑)選手が登場。軽やかにボールを操るシーンは、さすがお見事だ。
295043 (C) 松崎洋/幻冬舎(C)2018「走れ!T校バスケット部」製作委員会
そして、日本からは志尊淳が主演した実話に基づく青春映画『走れ!T校バスケット部』(2018年)をピックアップ。志尊演じる主人公の田所陽一は、バスケの名門高校に通っていた天才プレイヤー。そんな彼が連戦連敗の弱小バスケ部があるT校に転校してきた。最初は1勝でもしたいという思いから田所をバスケ部に誘った部員たちだったが、彼が名門バスケ部でのイジメが原因で転校してきたことを知ると、その敵討ちも大きな目標となり、より結束を高めていくという物語。
しかし、演じる役者陣は志尊を含め、バスケ初心者ばかり。そこで元日本代表の半田圭史に教えを乞い、プロの膝の使い方などをマスターし、数カ月前まで素人だったとは思えぬプレイヤーに成長。特にエースを務める志尊淳と、3ポイントゲッターのキャプテンを演じる佐野勇斗は個人技が求められるため、想像を絶する量の練習に励んだ。試合シーンのゴールも彼ら自身が決めているので、その臨場感を味わってほしい。
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最後に取り上げるのは、アメリカのファンタジックなアトラクションムービー『スペース・プレイヤーズ』(2021年)。現在、ロサンゼルス・レイカーズに所属している“バスケットボール界のキング”ことレブロン・ジェームズが本人役で主演した異色のバスケ映画で、バーチャル空間に取り込まれたレブロンがワーナー・ブラザースの人気キャラクターたちと共にeスポーツの世界で勝利を目指すというストーリー。現役の人気選手が映画に主演することはもちろん、アニメの人気キャラであるバッグス・バニーやダフィー・ダクらと実写のレブロンが仲間となって、どんなプレイを見せるのかは実際に見るまで想像がつかないだろう。加えて、バーチャルワールドで繰り広げられる試合は何でもありで、予測不可能。本物の試合では決して見られない、レブロンのシュートも必見だ。
本物のNBAは、10月18日(火)からアメリカで開幕。数週間前に日本でミラクルなプレーを見せていたステフィン・カリーら、スター選手たちの流麗なプレーを堪能できる季節がやってくる! と、その前にバスケ作品で気持ちを高めておこう。
(文・及川静香)
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