本国での人気を受け、各国でもじわじわと話題となり、最終回第8話は、韓国のコンテンツストリーミングサービス「ワッチャ」リアルタイム1位を筆頭に、台湾「ラインテレビ」デイリー1位(いずれも4月14日)、そして「Rakuten TV」でも月間総合動画人気ランキング1位(4月21日時点)と、さまざまな国で人気を博して幕を閉じた。
本作は、「Bamwoo」による人気ウェブ漫画が原作。2017年に韓国で連載がスタートし、2021年にシーズン4で完結した人気シリーズ。日本語、英語、中国語、タイ語などに翻訳され、世界中のファンに親しまれている作品だ。ドラマ版は、韓国初のBLドラマ『君の視線が止まる先に』を送り出した制作会社として知られる「W-STORY」が、『君の視線が止まる先に』、『Mr.ハート』、『You make me Dance~紅縁<ホンヨン>』に続く4作目として制作した作品で、前述した通り韓国内に留まらず、全世界200カ国以上で同時配給しヒットを記録した。
7歳のときに両親と死別したへボムは、母の親友に引き取られる。その家には同じ年のテソンがいたが、テソンの冷たい態度に「嫌われている」と思ったへボムは、彼を避けるように暮らしていた。高校3年生になった二人は、はじめて同じクラスに。イケメンのテソンは女子にキャーキャーされるスクールカースト上位者。一方おとなしいへボムは、パシリにされるいじめられっ子と対照的。ひとつ屋根の下に暮らしながら、家でも学校でも関わらずにいた二人だが、あまりのいじめのひどさに、テソンは我慢できずに助けに入る。
それを機にどんどん距離が近くなっていく二人。いじめもなくなり、テソンの親友たちとも仲良くなって楽しい高校生活を送れるようになったへボムだったが、彼は高校卒業を機に、居候しているテソンの家を出る準備をしていた。そしてテソンの19歳の誕生日、テソンのリクエストでお酒(※韓国では19歳から飲酒可)を楽しんだが、酔ったへボムは「両親に会いたい!」という寂しさが爆発。その悲しさを消すようにキスをするテソン。二人の関係はこの日を境に加速し、恋人に発展する。
この作品の見どころは、とにかくへボム&テソンカップルの甘々ぶりと、へボムのかわいらしさだ。ツンツンしていたテソンだが、実はへボムにメロメロで、とにかく甘々。その甘々ぶりが許されるのも、へボムが純真で素直ででしゃばらない性格だからだろう。
へボムを演じたオク・ジヌクは25歳。高視聴率オーディション番組『ミスタートロット』に出演(※トロット=歌謡演歌)後、トロット番組の企画で、人気K-POPアイドル、PENTAGONのHUI、ASTROのMJらとともにトロットグループ・SUPER FIVEを結成し、歌手デビュー。この番組を通して、幅広い層に知られている。テソンを演じたカン・ヒは、BIGBANGやBLACKPINKと同じYGエンタテインメント所属の30歳。『知ってるワイフ』など数々のドラマで活躍している。188センチのカン・ヒと、オク・ジヌクの身長差、そして実年齢を感じさせないフレッシュな演技という二人が生み出すケミストリーが、作品の世界観に見事にハマっている。
そして彼らの友だちやテソンの母親と、まわりの人々の暖かさも見どころに。テソンの母親がへボムに贈った言葉に背中を押され、偏見に満ちた寒い冬に負けずに美しい花を咲かせた桜のようなへボムとテソンの愛は、初春のような心地よさを感じさせてくれる。いじめられっ子のへボムが幸せを手に入れる物語かと思いきや、素直になれなかったテソンの救済の物語でもあるところがまた作品に深みを与え、見る者の心をほっこりさせてくれる。見終わった後の幸福度が高い作品だ。
(文・坂本ゆかり)
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