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――柚香さんから目を離せなかった方には、新たなシーンが見えたりするかもしれませんね。
本当に作品をまるっとご覧いただけるのが、《ゲキ×シネ》の醍醐味じゃないかなと思います。あとは大迫力の音響と、大きなスクリーンで見る、繊細な心の機微を感じていただけるんじゃないかなと。本当に細かい息づかいや間合いまで感じていただけたら嬉しいです。目のなかの、色の変化とかまでご覧いただけると思います。
――共演者の方との思い出や、いのうえさんからの言葉で、今印象に残っていることはありますか?
初めて新感線に参加させていただきましたが、ゲストに対しての皆さんの迎え入れ体制が、両手を広げて待ってくださっているような印象が集合日からあって、ありがたくて幸せでした。稽古の時も、毎日劇団員の皆さんが、「なにか変わったことはない?」と言って声をかけてくださるのが本当にありがたくて。お稽古場に行くのも毎日すごく楽しかったですね。

――公演中も日々そんな感じでしたか?
公演になると和気あいあいなので、ずっと気を遣ってくださるっていうより、居やすいように皆さんが環境を作ってくださるので、ありがたかったですし、楽しかったです。あとは、あの……(少し思い出し笑いをして)いのうえさんが、稽古場からあらゆる役をやってくださり、皆さんも巧みにそれに応えてやられるので、笑い声が絶えなくて、印象的でしたね。公演に入ってからも、開演前に、みんなで舞台上に集まってラジオ体操をしたり。チーム感がすごく温かくて印象的でした。
――出演されて、改めてさらに上乗せされた新感線作品の魅力はありますか?
「生きてる感」がありますよね。人の温かさ、エネルギー、躍動、鼓動、そういうものをすごく感じるんです。作品によっても全然違うかとは思いますが、いつも客席で新感線さんの舞台を観て感じていた、温かさ、勇気、生命力、客席を巻き込むけれども全然押し付けてくる感じがない、「いくぞー!」という迫力を、そのまま出演者としても感じる印象はありました。
――殿の血を吸って治すところが印象に残っていて、怖さと色気が相まって、身の毛がよだつというか、ハッとする場面で、名シーンだと思います。《ゲキ×シネ》で観るのを、期待されているかと思うのですが、なにかエピソードなど伺えますか?
あそこは自分としては大変なんですよ。血を見た瞬間の、グワッと、鬼としての自分の血が、衝動がブワーッと出てくるのを芝居で表現して、視覚的にはお客様に見せつつ、殿にはいつもの変わらない声のトーンでいる。それを切り換えるのがまずあるんです。声と気配を完全に切り離して両立させるのも大変、共存させるのも大変ですが、それに加えて段取りがたくさんあります。
ピーッと張り詰めた不気味さを視覚で見せ、声色は常日頃の紅子と変わらない、違和感を背を向けている殿には与えないという切り換えを共存させて、それを台詞を喋りながらやるのが、集中力を使うんですよ。鬼のモードだったら、本当はその気配を纏った声色を出したくなるんですが。

――あれは、いのうえさんの演出なんですか?
いのうえさんには、ちょっと体を、獣的な動作を作ってほしいと言われました。
――声などの技術的なことはご自身で作られたんですね。
そうですね。
ゲキ×シネ『紅鬼物語』
2026.3.20(金・祝)全国公開
530288,530289,530290