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怖さ以上に胸がギュッと締め付けられる、泣けるゾンビ映画4選

怖さ以上に胸がギュッと締め付けられる、泣けるゾンビ映画4選
日本の夏の風物詩となっている怪談話。夏にホラー映画が見たくなる人も多いのでは。そこで、近年、ホラージャンルのなかでも人気が高まっているゾンビものをピックアップする。

ゾンビとは、何らかの理由でよみがえった死者のことで、“生ける屍”とも言う。ゾンビを扱った最初の映画は、1932年に製作されたヴィクター・ハルペリン監督によるアメリカ映画『恐怖城(原題:ホワイト・ゾンビ)』といわれる。その後、一躍メジャーにしたのが、ジョージ・A・ロメロ監督だ。監督として初めて手掛けた『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968年)でゾンビをテーマにしたあと、『ゾンビ』(1978年)が世界中で大ヒットした。

以降、スプラッタ系やアクション系、さらにはラブロマンスやコメディまで多彩な作品が誕生している。そんななか、恐怖のなかの人間ドラマに焦点を当て、泣けると話題の4作品を紹介する。

新感染 ファイナル・エクスプレス

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ゾンビ作品で新しい潮流となっているのが“K-ZOMBIE(Kゾンビ)”。Kは韓国(KOREA)を意味する。その発端といわれるのが、『新感染 ファイナル・エクスプレス』だ。ハリウッドでリメイク企画が進行中とのニュースもある。同作は、高速鉄道内で謎の感染爆発が起き、密室状態のなかで感染者が凶暴化して人々を襲うストーリー。別居している妻の元に娘を送り届けるために列車に乗り込んだ主人公のソグ(コン・ユ)。家族を顧みることなく仕事をしてきた彼は、初めは娘にそっけない態度だったが、いざ危機が迫ると娘を守るために立ち上がる。ソグのほか、出産を控えた妻がいるサンファ(マ・ドンソク)や高校野球部の少年が、愛する人を守ろうと必死で戦う姿が胸を打つ。Kゾンビは、ハイスピードで襲ってくるゾンビたちの恐怖がありつつ、しっかりとした人物描写で怖いだけではない物語を紡ぎだす。

感染家族

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そんなKゾンビブームの中で生まれた『感染家族』。最初に出てくるゾンビは、おばあちゃんを襲おうとしてもヘマしてしまい、アレ?と思っていると、そのゾンビに噛まれた父親が若返ったのを見た一家が、一獲千金の“ゾンビビジネス”に乗り出していく。ゾンビは“チョンビ”と名付けられ、大好きなキャベツをバリバリ食べたり、一家の指示に素直に従ったり、愛らしさいっぱい。しかし、一家のビジネスで若返りをした人々に副作用が勃発し、次々と恐ろしいゾンビに。笑いあり、パニックアクションありのなかで、ふいにホロっとくる場面が差し込まれる。キャラクターも一ひねりされた構成も面白い作品で、グロさはほぼないので、ゾンビ映画初心者にもおすすめだ。

マギー

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マギー』は、「ターミネーター」シリーズで知られるアーノルド・シュワルツェネッガーが主演ということで、ゾンビをばったばったと倒していく…と思いきや、ゾンビと戦うことがない異色ともいえる作品。舞台は近未来のアメリカ。壊死性ウイルスに感染してしまった16歳の娘を、シュワルツェネッガー演じる父親は、医師の許しをもらって、隔離病棟ではなく、自宅で過ごさせる。発症してゾンビになるまで約2週間。その状況で父親として娘に注ぐ愛情や葛藤が描かれる。ゾンビに襲われる恐怖でなく、自分や愛する者がゾンビになってしまう時が刻々と近づくという悲しみに震える。

ゾンビの中心で、愛をさけぶ

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デンマーク・スウェーデン合作映画『ゾンビの中心で、愛をさけぶ』も異色作。ゾンビが数回しか出てこないのだ。倦怠期を迎えた夫婦が、人間がゾンビ化する伝染病の感染を避けるためにマンションに閉じこもって救助を待つことに。夫婦はゾンビの襲撃に備えてトレーニングしたり、他の部屋から食料調達してきたり。ゾンビのほかに、怪しい生存者や強盗もやってくるという展開のなかで、愛が再燃していく。ラストの愛の形が衝撃的だ。

(文・神野栄子)

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