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『日本統一』主人公・氷室蓮司と田村悠人のコンビが“Vシネマ”のイメージを変えた

『日本統一』主人公・氷室蓮司と田村悠人のコンビが“Vシネマ”のイメージを変えた
2013年8月25日にスタートしたVシネマの人気シリーズ「日本統一」。本作は、横浜出身で親友の氷室蓮司(本宮泰風)と田村悠人(山口祥行)の二人が、ある事件を起こしたことをきっかけに関東を追われ、神戸に拠点を移し、そこから日本最大の任侠組織である「侠和会」の幹部として日本極道界の頂点へと上り詰めていくサクセスストーリー。

頭が良くてクールな性格の氷室。ケンカっ早くて熱い性格の武闘派・田村。主人公の二人の性格が真逆だからこそ、お互いを支え、尊重し、“命を賭けて”戦える関係性が築かれている。「日本統一」シリーズの最大の魅力は、この二人の成長を純粋に追えることだと言えるだろう。

Vシネマというと、テレビドラマでも映画でもないスタイルで、80年代後半から一つのジャンルとして確立された。それは任侠ものが多く、抗争の他に、賭博や麻薬、いわゆる濡れ場と言われる官能的なシーンがふんだんに盛り込まれているイメージが強い。

187233 『日本統一15』(C) 2016アドバンス

日本統一」も一見、伝統的なVシネマの系譜にある作品のように思えるが、見始めると分かってくるが、これまでの作品とは一線を画した新しいジャンルの作品になっている。“任侠道”が芯になっているのは同じだが、麻薬や濡れ場などはほとんど排除し、二人の目的である“日本統一”に向けての組織的な権力争いがフォーカスされている。

見方を変えると、実際の任侠の世界とは違うものが描かれているかもしれない。でもそれは決してリアリティが無いわけではなく、むしろ“自分の信じる生き方を貫く”という任侠の在り方にこだわっているとも言える。本来なら“任侠”という別の世界の話なのに、没入感があるというか、共感してしまうのは、氷室と田村が生きているこの世界が、例えば会社勤めの人も経験している縦社会の生きづらさや厳格さと共通しているからなのかもしれない。ズバリ言うと、誰もが重ねることのできる普遍的な物語だということ。

359452 『日本統一41』(C)2020スターコーポレーション21

話は少し戻るが、そうした世界観の作品を本宮と山口という俳優が演じていることもハマりやすさの要因の一つと言える。テレビドラマや映画でも“バディ”ものは人気が高い。好きなコンビは?と聞かれるとすぐに1組や2組は思い浮かぶはず。この“氷室と田村”というか、“本宮と山口”は学生時代からの親友で、今でもプライベートでも親交が深い間柄。“あ・うん”の呼吸で意思疎通ができていて、それが「日本統一」の場面からもしっかりと伝わってくる。

数年前から本宮は主演俳優というだけでなく、“総合プロデュース”という肩書きでシリーズに携わっている。2019年頃から外伝シリーズも生まれ、2022年の秋、9月23日に“山崎一門”を主役にしたシリーズ初の劇場版『劇場版 山崎一門〜日本統一〜』が公開。9月25日には『日本統一53』もリリース(Rakuten TVでの配信は11月1日)。そして10月にはシリーズ初の地上波連続ドラマ『日本統一北海道編』の放送もスタートしている。

コロナ禍で、配信されている「日本統一」シリーズをなんとなく見てみたらハマってどんどん見続けているという人が増殖中。ピンチをチャンスにした「日本統一」は、女性ファンも増えているという。任侠道を描く作品だが、過剰な暴力を抑え、駆け引きなどで惹きつける傾向が増えたことで、これまでの任侠やVシネマとは違う層も取り込めているのだと思われる。ボーイズグループではないが、Tシャツなどのグッズも豊富で、形から入るのも一案と言えるだろう。

(文・田中隆信)

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