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低予算だけど面白い!その後に大作を手がけた監督の才覚が輝く映画2選

低予算だけど面白い!その後に大作を手がけた監督の才覚が輝く映画2選
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映画製作には、キャストやスタッフのギャランティをはじめ、衣装や小道具などさまざまなお金が必要になる。予算が確保できないと規模が小さくなることは避けられないが、その分、作り手の映画愛に基づくアイデアで良質に仕上げられた作品が多数ある。
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製作費はデリケートな部分として公開されていないことも多いが、例えば2023年2月10日(金)より2週間限定で3Dリマスター版が劇場公開されることでも話題の1997年に製作された名作『タイタニック』は当初の総製作費2億ドル(当時で約240億円)と報じられている。その後も製作費は高騰し、いまでは3億ドルを超える作品も。そういったものは“大作”となるわけだが、ハリウッドでは数十億円かけられることは珍しくないという。

そんななか、今回は低予算で製作されたといわれる2作品をご紹介。どちらの監督も駆け出しのころで十分なお金がかけられないなかで工夫して製作。その後にヒット作や大作を手がけることになった出世作ともいえる作品だ。

低予算映画

エル・マリアッチ

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製作費7000ドルと明かされている作品は、ロバート・ロドリゲス監督の『エル・マリアッチ』。メキシコの小さな町に、歌手を夢見るマリアッチがたどり着く。ギターケースを抱え、歌える場所がないか探すマリアッチ。同じ頃、ギターケースにマシンガンを詰め込んでギャングへの復讐に燃える殺し屋も町に現れる。すると、ギターケースに黒い服という特徴からマリアッチは、ギャングに殺し屋と間違われて命を狙われてしまう。

歌手を志す甘い歌声の優しい雰囲気なのに、なぜか強い主人公。クスっと笑えるところもある展開の妙で一気に引き付けられ、ガンアクションも迫力とセンスを感じる仕上がり。凝ったカメラワークも見応えがある。その面白さで、サンダンス・フィルムフェスティバルで観客賞を受賞し、全米で公開されて成功を収めた。

このあとロドリゲス監督は、完全な続編ではないがマリアッチ3部作としてアントニオ・バンデラス主演で『デスペラード』、『レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード』を製作してヒット。『エル・マリアッチ』の1000倍の予算がかけられたという『デスペラード』は、弾丸8000発が放たれるド派手な演出を実現している。


モンスターズ/地球外生命体

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偶然にも同じメキシコを舞台にしたSF映画『モンスターズ/地球外生命体』も低予算で知られる。地球外生命体のサンプルを採取したNASAの探査機がメキシコ上空で大破し、放たれたエイリアン細胞が増殖して国の半分が危険地帯と化してしまった6年後。取材中だった新聞社のカメラマン、コールダー(スクート・マクネイリー)は上司から新聞社の社長令嬢、サマンサ(ホイットニー・エイブル)をアメリカまで送り届けるように命じられる。

フェリーで脱出させるはずが、思いがけないトラブルで陸路を進むことになったことで、地モンスターと遭遇する危機感が高まっていく。本作で長編デビューした監督のギャレス・エドワーズは、VFXアーティストとして活躍していたことから、巧みに視覚効果を取り入れて、なかなか全体像が見えないモンスターの謎を少しずつ明かしながらドキドキ感を演出している。ロードムービーの様相で極限状態の主人公たちを追う。そしてラストでは「えっ」と思わず声に出てしまう驚きが。メインキャストは2人で、あとはエキストラ。スタッフも5人という少数精鋭で、緊迫感を生み出す雰囲気を作り出した完成度は見事だ。

本作の成功により、エドワーズ監督は渡辺謙も出演した『GODZILLA ゴジラ』の監督に抜擢。製作費1億6000万ドルといわれる大作だ。さらに、「スター・ウォーズ」シリーズのスピンオフ作品『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』でも監督を務めている。

(文・神野栄子)

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