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一つ目の作品は1990年に公開された映画『トータル・リコール』。フィリップ・K・ディックのSF小説『追憶売ります』をアーノルド・シュワルツェネッガー主演で、ポール・バーホーベン監督が映画化したもの。2084年、火星に植民地が築かれ、多くの人が移住しているが、酸素の薄さと気圧の低さのため、防護服なしでは建物の外に出られない状況だった。火星に行ったことのないクエイド(シュワルツェネッガー)だが、毎晩火星に行く夢に悩まされ、妻のローリー(シャロン・ストーン)に火星移住を提案するが受け入れてもらえなかった。“旅行の記憶を売る”というリコール社のCMを見たクエイドは、火星への擬似旅行をしようとリコール社を訪れるが、思いもしなかった危険へと導くことになった。現実と仮想世界が入り混じり、何が真実なのか、見てる側も混乱必至。2012年にもコリン・ファレル主演でリメイクされた『トータル・リコール』が公開されており、妻ローリーをケイト・ベッキンセイルが演じている。2012年版の方が原作により忠実な内容となっている。
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続いての作品は、ベストセラーSF小説『火星の人』が原作の、マット・デイモン主演『オデッセイ』。『プロメテウス』のリドリー・スコット監督によるSFサバイバル超大作で、火星にたった1人取り残された宇宙飛行士の奇跡の地球生還までの物語が描かれている。人類による友人火星探査計画“アレス3”が荒れ狂う嵐によって中止になってしまった。ミッションに参加した6人のクルーは撤収を余儀なくされるが、その中の1人、マーク・ワトニー(デイモン)は暴風に吹き飛ばされ死亡したと判断された。しかし、彼は奇跡的に生きていた。火星に取り残され、地球との行進手段もなく、次にNASAが有人機を送り込んでくるのは4年ごとという絶体絶命のピンチを迎えた。諦めなかった彼の生存を知ったNASAが救出プランを実行する。『エイリアン』『グラディエイター』などの名作を生み出したリドリー・スコット監督作品史上世界興行収入歴代1位の大ヒットを記録。NASA全面協力によるリアリティあふれる映像と完成度で、「第88回アカデミー賞」で「作品賞」「主演男優賞」含む7部門にノミネートされた。
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『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打ち上げ計画』はインドでの実話をもとにした作品。2010年、インドの宇宙事業の命運をかけたロケットの打ち上げが失敗に終わり、プロジェクト時の責任者タラは、誰もが実現不可能と考えていた“火星探査プロジェクト”に異動(左遷)させられてしまう。しかし、主婦でもあるタラは、“油が高温なら火を消してもパンは揚がる”といった家庭料理などから閃いたアイデアを生かし、低予算だがプロジェクトを指導させた。不可能だと思われている中でのサクセスストーリーは見るものを勇気づけてくれる。ユーモアもたっぷりで楽しく見られる作品としてもオススメ。
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最後は『マーズ 火星移住計画/MARS シーズン1』。2033年、初の火星友人ミッションとして6人のクルーが地球を飛びだった。彼らの任務は人類の火星移住を見据えたものだった。火星に着陸した時から彼らにさまざまな困難が待ち受けていた。本作の特長は、各話50分弱の全6話で構成されているので、じっくりと描かれているところ。そして映画級のスケールで近未来が描かれているところ。それと最大のポイントは、現在の宇宙開発の専門家たちが登場するドキュメンタリーパートが盛り込まれているところ。これによって、フィクションではなく、リアリティーのある人類の壮大な挑戦という視点でも楽しむことができる。違ったアプローチで作られたこれらの作品で“火星”をもっと極めてもらいたい。
(文・田中隆信)
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