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――最後に、トップ時代の作品はいかがですか?今、『BONNIE & CLYDE(’23年雪組・御園座)』がたくさん観られているそうです。
わぁ、そうなんですね!
――名作ですよね。期間限定の配信のようですし、いかがでしょうか。
『BONNIE & CLYDE』のクライド役は、演じたいと思っていたので、とっても嬉しかったです。
489544 (c) 宝塚歌劇団 https://tv.rakuten.co.jp/content/489544/
まず、(フランク・)ワイルドホーンさんの楽曲が、全曲本当に素晴らしくて、おしゃれなんですよね。悲しい時に、このハッピーメロウみたいな曲が来るんだとか。ボニーとの2幕の頭のシーンも、喧嘩しているのにこのメロディーなんだとか、その変化球がすごく好きです。フィナーレナンバーを入れても、すごくギュッと凝縮した作品でした。車がたくさん出てきますが、すごいスピードで疾走しているみたいな作品だったなと思います。
キャストもみんな魅力的で、アウトローな役って、自分たちとはかけ離れていますが、人間の心の中にある、本当は秘めている部分をさらけ出しているのがボニーとクライドじゃないかなって。だから観ていて痛快だなと思います。
皆さんご存知のように、ご本人たちと同じ結末を辿りますが、自分が演じていた時に、あの結末にたどり着くのに、歌詞で「こういうのも悪くないか」って歌うのですが、本当に「悪くないか」みたいな、爽やかな気持ちがすごく最後に残る作品だったなと。
フィナーレナンバーもすごく好きで、最後までずっとおしゃれなままで、男役さんの振りも肩を払う振りとかがすごく好きだったのを覚えています。そういうところにも注目して見ていただけたらなと思います。配信だったら、愛車もいっぱい映っていると思うので(笑)、 それぞれの愛車も見ていただきたいなと思います。
――フィナーレナンバーの最後には、宝塚ならではの名曲も登場する、衝撃的な構成ですよね。
「Blues Requiem」をあそこで歌うという。演出の大野先生にご提案いただいて、「歌いたいです」とお答えしたら、大野先生が荻田先生に聞いてくださって実現しました。「Blues Requiem」が歌われている『凍てついた明日-ボニー&クライドとの邂逅-』に出演していて、凰稀かなめさんがクライドを演じていらっしゃったんですが、すごく遠い背中だったなあとか、思い出したり。あの当時一緒に出ていた方も観に来てくださいましたが、皆さん「Blues Requiem」が鳴った途端に号泣したと……。
――客席中の感動がすごかったですね……。
すごい名曲ですよね。荻田先生の書かれた「Blues Requiem」の歌詞への印象が、自分のその日の気持ちによって変わるような。全体を通して、本当に爽やかな作品だなという印象です。
彩風咲奈 1st Concert 『no man’s land』