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『私のボスはネコ!?』歐陽ママとお勉強ちゅう♡ #36

『私のボスはネコ!?』歐陽ママとお勉強ちゅう♡ #36
中国語映画・ドラマの翻訳や、日本で開催されたアジアBLドラマイベントMCなどに携わり、アジアドラマをこよなく愛する歐陽ママが、注目するドラマの台詞をきりとり、読者の皆様に中国語の表現の面白さなどをお伝えする「歐陽ママとお勉強ちゅう♡」。

今週はわんわんにゃんにゃんの『私のボスはネコ!?』からお勉強。猫や犬の“妖(ㄧㄠ|yāo)”「あやかし」がでてきて、人間の世界で普通に生活してるんだけど、っていうか生活どころか自分で会社まで経営してるんだけどね。その妖が昔少女に救われた恩返しをしようと、最初はそういうはずだったんだけど途中から二人の関係は「会社のボスと従業員」でもなければ「猫の妖と人間」でもなくなるっていく。長くても一話20分程度の本作、全7話のコンパクトさで関係の大きな変化がどう描かれるのか!

『私のボスはネコ!?』 × “不是人”なのは誰だ⁉

人を形容する言い方って、先週に引き続いてその言語を話す人々がどのように対象を理解し、その性格や特性をどのように受け止めているかが分かる面白いもの。日本語より中国語のほうがその数は多いんじゃないかと思うけど、どうだろう。日本語は「言い方」のバリエーションが多いんだけどね。ほら、日本人って怒ったとき「そういう言い方ないでしょ!」って怒るもんね。今週は人を言い表す言い方がたくさん出てくるシーンを抜き出して勉強してみましょう!

作品紹介

私のボスはネコ!?

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猫が化けた妖人間と巻き起こす胸キュン・ラブストーリー!

蔣可淇の働く会社のボス雷昊楊は、絵に描いたようなツンデレのワガママ社長。しかし昊楊にはどの「人間」にも言えない秘密がある。なんとその正体は猫の“妖”なのだ! 可淇は子供のころに猫を救ったことがあり、その恩に報いるため昊楊は自分の会社の後継者にしようとしていたのだが、結婚適齢期の可淇の世話を焼くうちに二人の距離は縮まって……。あってはならないはずの“妖”と人間の恋の行方は!?

出演:レイ・チャン(ブライアン・チャン/張睿家)、ヴェラ・イェン、リー・チー、ソニア・ユエン、ゲイリー・タン
監督:ジャン・ルイジー
脚本:リン・ペイユー

第三話 ボスが「振り向かせる」ことを決めるシーン

“他不是人” 訳:「人でなしだ」

ひょんなことからボス雷昊陽のライバル、ヘビの“妖”の方天耀に出会った蔣可琪。
「惚れたのか?」と訊く昊陽に“又(ㄧㄡˋ|yòu)帥(ㄕㄨㄞˋ|shuài)又多(ㄉㄨㄛ|duō)金(ㄐㄧㄣ|jīn)”(かっこよくってお金だってたくさん持っている)
“為(ㄨㄟˋ|wèi)什(ㄕㄜˊ|shén)麼(˙ㄇㄜ|me)不(ㄅㄨˋ|bù)喜(ㄒㄧˇ|xǐ)歡(ㄏㄨㄢ|huān)”(どうして嫌いなのよ)と返す可琪。そりゃそうよね、実際、方天耀かっこいいし。ああいう“斯(厶|sī)文(ㄨㄣˊ|wén)”(上品な、優雅な)な感じ、あたしも好きよ。その返答に怒る昊陽が言ったセリフ、“這(ㄓㄜˋ|zhè)傢(ㄐㄧㄚ|jiā)伙(ㄏㄨㄛˇ|huǒ)不行(ㄒㄧㄥˊ|xíng )”(あんな奴はダメだ)、“他(ㄊㄚ|tā)不是(ㄕˋ|shì)人(ㄖㄣˊ|rén)”(人じゃない)。実際「人」じゃないわけなんだけどね。とは言ってもキツい仕事を振ってきて従業員をこき使い、自分は遊んでいるような“老闆”に、“老(ㄌㄠˇ|lǎo)闆(ㄅㄢˇ|bǎn)不是人”なんて言ったりすることもあるのよ。「人じゃなくて悪魔だ」みたいな、もう人間の心を失っているっていうような、そういうニュアンス。それで字幕の「人でなし」っていう訳が当てられているんだけど、「人じゃない、“妖”だ」っていう意味とダブルミーニングになっているわけ。

“誰要喜歡一個任性,霸道又不懂愛情的男人?”
訳:「身勝手でオレ様で愛を知らない男はお断りよ」

「人でなし」の意味に受け取った可琪、自分の周りにかくも多くの“妖”がいるとは思っていないわけで、言ってみれば本当に「人間じゃない」なんて意味には聞こえようがない。そこで昊陽に反撃するんだけど、「灯台のように自分を導いてくれる存在」が理想だと言う。分からずにいる昊陽に追い打ちをかける一言、
“誰(ㄕㄟˊ|shéi)要(ㄧㄠˋ|yào)喜歡一(ㄧˊ|yī)個(˙ㄍㄜ|gè)任(ㄖㄣˋ|rèn)性(ㄒㄧㄥˋ|xìng),霸(ㄅㄚˋ|bà)道(ㄉㄠˋ|dào)又不懂(ㄉㄨㄥˇ|dǒng)愛(ㄞˋ|ài)情(ㄑㄧㄥˊ|qíng)的(˙ㄉㄜ|de)男(ㄋㄢˊ|nán)人?”
この“誰要”の言い方も前に出てきたわね。反語で「誰が〇〇だろうか、いや〇〇でない(しない)」というあれよ。英語の冠詞「a/ an」と同じように、“一個”がつくことで特定の誰かのことを言っているのではないという雰囲気が生まれるんだけど、“任性”「わがままな」“霸道”「横暴な、オレ様の」“不懂愛情的男人”「愛情がなんなのか分からない男」を好きになるか、いやならないって言っている。あららら、これって昊陽について心の中で思っているままが口に出ちゃってるだけよね。こんなんでこの二人、どうなっちゃうのかしら!?

ダブルミーニングの難しさ

字幕の面白さはその当意即妙なところにあることは間違いないわけなんだけど、こういうダブルミーニングとかダジャレとか難しいのよ。たとえば「山田君ざぶとん一枚!」とか、日本人なら誰でも知っているようなことを外国語でどうやって伝えるかっていう問題に似ている。司会が「ざぶとん一枚!」っていうあの瞬間の、ただうまいこと言っただけじゃなくて感心するような雰囲気とか、この一言に込められているものね。こういうのさっと一言で うまく言い表せると、すごく気持ちいいんだけどなあ。

執筆者情報

歐陽(オウヤン)ママ

早稲田大学大学院修了。論文のテーマは台湾の文化。
2012年から2013年にかけて台湾で生活、日本語の先生などしてふらふらする。
新宿二丁目では2021年10月から新しいお店「美麗島」をオープン予定。

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