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木村拓哉、大人の色香漂うタンゴを披露! 映画『マスカレード・ナイト』の凄み

木村拓哉、大人の色香漂うタンゴを披露! 映画『マスカレード・ナイト』の凄み
(C)2021東野圭吾/集英社・映画「マスカレード・ナイト」製作委員会

興行収入46.4億円の大ヒットを記録した、2019年公開の映画『マスカレード・ホテル』から2年。東野圭吾原作の“マスカレード”シリーズが再び実写化された映画『マスカレード・ナイト』は、ホテルで行われる仮装パーティーの参加者500人の中から、破天荒な刑事・新田(木村拓哉)らが殺人犯を捜す。東野が木村を「あてがき」したと語るほど、新田はまさに木村のハマリ役。潜入捜査官としての任務を遂行しながら、フロントに立ちキッチリとホテルマンとしての仕事をこなす新田が、今回はアルゼンチンタンゴを披露した。

妖艶なタンゴシーン解説の前に、作品を紹介する。新田をサポートするのは、前回同様にホテルマンの山岸(長澤まさみ)。真面目で優秀、「お客様第一」の山岸は新田とは“水と油”のような関係で、見る者は彼女とのコンビネーションを楽しみながら、事件解決のミステリーに酔いしれることになる。

「ホテル・コルテシア東京」で大みそかのカウントダウンパーティー、通称“マスカレード・ナイト”が行われることに。仮装した500人の中に凶悪な殺人犯が紛れ込んでいると分かり、捜査本部に呼び出された新田は、再びホテルのフロントクラークとして潜入捜査を始める。山岸はワガママな客の要望も無視しない。次々と訪れる正体不明の怪しい人間がホテルを訪れる状況に、新田と山岸はわずかな手掛かりすらつかめないまま、タイムリミットが迫っていく。

“マスカレード”シリーズは、ホテルならではの気品ある美しいセットと、豪華な出演者が魅力。大きなマスカレード(仮面)越しのタイトル画面など、洗練されたカメラワークも見応えがある。今回は仮装パーティーのため、次々とやって来る着飾った客たちの衣装や仮面を見るのもかなり楽しめる。顔が見えない相手への恐怖という心理戦は、捜査員の手を焼くことになるのだ。

そして注目は、クライマックスのパーティーシーン。ロイヤルパークホテル(東京・日本橋)の宴会場を貸し切って行われ、“マダムマスカレード”人形が立つエキゾチックで怪しげな雰囲気。巨大なシャンパンタワーやきらめくシャンデリア、ゲストであふれ返る空間の中で、新田(木村)がアルゼンチンタンゴを披露する。撮影時、木村は朝から入念にストレッチを繰り返し、振り付けを合わせるなど気合い十分。キレキレのステップと足さばきを見せ、エキストラの中には思わず芝居を忘れて木村に見入ってしまう人もいたとか。

迫力のダンスシーンは2テーク目で監督から「OK!」の声が飛んだが、モニターを真剣に見つめる木村から「もう1回いいですか?」の声。監督だけでなくスタッフにも「もう1回お願いします!」と頭を下げ、結局計3テークすべてを踊り切った。決して妥協を許さない、プロフェッショナルな木村の姿勢が貫かれた瞬間だったようだ。

また今作は続編にもかかわらず、前作からの空白の時間にキャラクターたちに何が起きていたかなどは描かれない。冒頭から、新田(木村)とダンス講師・奥田(中村アン)が踊る情熱的なタンゴシーンで幕を開ける。ゆるめに流したセクシーな無造作ヘアも、ホテル勤務が始まってしまうとピシッと整えられてしまうため、ここでしっかりと目に焼き付けておきたいところ。

やはり新田は規律正しいホテルマンになっていても、にじみ出る色香は隠せない男である。バラの花束の持ち方一つとってもかっこ良く、つい「客」と言ってしまい「お客様」と言い直されるワイルドさも、今作の“お約束”だ。見入ってしまうミステリアスなストーリーに加えて、帰ってきた新田の魅力にも再注目してほしい。

(文・中田蜜柑)

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