
https://news.tv.rakuten.co.jp/2023/06/sakihimiyu01.html 【前編】咲妃みゆさんインタビュー:『少女都市からの呼び声』出演
咲妃さんのおすすめ作品はこれだ!
◆ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-(13年月組・東京・千秋楽)
◆ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-<アンドレ役替わり:龍真咲、オスカル役替わり:明日海りお>(’13年月組・宝塚)
◆ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-(’14年雪組・全国)
◆星逢一夜(’15年雪組・東京・千秋楽)
ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-(13年月組・東京・千秋楽)

ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-<アンドレ役替わり:龍真咲、オスカル役替わり:明日海りお>(’13年月組・宝塚)

ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-(’14年雪組・全国)

ーーセレクトいただいた作品についてお伺いします。『ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-』を選んでくださった理由をお聞かせください。
月組時代に大劇場で、そして雪組では全国ツアーで出演させていただいた、大変思い出深い作品ということで選びました。月組ではダブルキャストの龍真咲さんと明日海りおさん、雪組では早霧せいなさんと、御三方のオスカルの幼少期を演じさせていただきました。
初めて全国ツアーを経験させていただいて、慣れないことがいっぱいで大変だったんですが、雪組の組子になって一作目だったので、組の皆さんが手とり足取り優しく教えてくださった、すごく温かい思い出がたくさん詰まった作品です。
ーー組替えも、環境も、全国ツアーもと、初めてづくしだったんですね。作品は月組で先に経験されていましたが、何か思い出はありますか?
まず動きを決めていく立ち稽古に入ったときに、あまりにも有名な作品なので、幼少期のオスカルの決めセリフの「来いアンドレ!勝負だ!」というところまでの動きは大抵の人が知っている空気だったんです。でも、私は拝見したことがなく、自信がなかったので台本を持って稽古したら、殺陣師の先生に、怒られてしまいました(笑)。ちゃんと把握してなくてすみませんと思いましたし、それほどまでに誰もが知る名作だいうことを、お稽古初日に思い知りました。
ーー名作の世界を演じていかがでしたか?
これが宝塚か!と。冒頭から大変華やかな世界が広がるので、お客様の「うわぁ……!」という、お声には出さずとも、幕が開いた瞬間の高揚感が、舞台上にいてもすごく伝わってきて、これが宝塚歌劇団の美しさかと、肌で実感したのを覚えています。
ーー全国ツアーを回ったときも同じような反応でしたか?
同じでした!全国の各会場には、普段は宝塚歌劇をご覧になる機会の少ない方々が足を運んでくださるので、よりいっそう強く反応を感じられましたね。

ーー雪組ではロザリーも演じられましたが、いかがでしたか?
月組公演で、愛希れいかさんが演じられていたロザリーを間近で見させていただいたので、イメージがつかみやすかったというか、すごく素敵なお手本が身近にいてくださいました。こういうお役なんだと参考にさせていただいて作り上げることができて、楽しかったです。
何しろ雪組第一作目なので、ご一緒する方々が皆さん初めましてでした。彩風咲奈さんがベルナールを演じていらっしゃって、組替えの雪組の相手役さんでしたが、とってもお優しくて、ありがたい思い出が多いです。
ーー御三方のオスカルはご一緒してみていかがでしたか?
(感嘆のため息をついて)お三方ともそれぞれ個性がしっかりと表れている中でも、ブレないオスカル像というものを大事にされていました。
龍さんのオスカル様は、隠しきれない貴族感があり、誰もが振り返るような男装の令嬢を見事に体現していらっしゃるなと思いました。
明日海さんとは、小劇場のお芝居でも深くご一緒させていただいた経験がある分、やっぱり目線一つ、息遣い一つ、『ベルサイユのばら』という型は大事にされつつも、お芝居で魅せる方なんだなと思いました。
早霧さんは、同期の夢乃聖夏さんがアンドレ役で、お二方で一致団結して歩んでいかれていたので、何か独特の同期ならではの阿吽の呼吸みたいなものをお芝居でも見事に表現されていました。ロザリー役でご一緒させていただいても、本当に優しく、おおらかに受け止めてくださったというか。ご自身も初の主演の全国ツアーでいらしたにも関わらず、すごく温かく助けてくださいました。公演以外の時間にも常に気にかけてくださっていたと思うんです。各地で少し空き時間ができたときに、いち下級生の私にも、「みんなで行くんだけど、一緒にどう?」と声をかけてくださって。その機会に親睦を深めていけたので、ちぎさん(早霧さん)のおかげで、私はこの温かい場所で頑張ってくんだと思えました。
星逢一夜(’15年雪組・東京・千秋楽)

ーーそして、もう一作品『星逢一夜』を選んでくださいました。昨日、改めて見始めたら止まらなくなってしまいました。本当に名作ですね。
Rakuten TVさんでは、東京公演の千秋楽を配信してくださっていると知って!私の中で、東京公演の千秋楽が全てで、全てを出し切ったんです。あの翌日、高熱を出し、抜け殻のようになりました。そんな経験は後にも先にもなくて。大変やりがいのある作品に出演できて、役者としてもすごく勉強させていただきました。
東京公演の後半に何かが腑に落ちた感覚があったんですよ。「なんだろう……この感覚は」と思ったんですが、その感覚が抜け落ちずに、持続した状態で千秋楽を迎えられたので、多分これが泉なんだと(泉:咲妃さんが演じた役名)。そう思いながらできていました。何かがなくなるわけでもなく、何かが追加されるわけでもなく、大劇場の初日、元を辿ればお稽古が始まった当初から、ずっと探し求めていた泉像がやっとわかったのですが、それをRakuten TVさんが配信してくださっていることがすごく嬉しいです。
ーー求めていた「泉像」というのは、何か具体的な言葉で表現できたりしますか?
体感です。「あ、今、泉だ」というのが、やろうとしてるんじゃなくて、「泉だ」って思う瞬間が増えて。そうしたら、ほぼ毎公演後に、ご覧くださっていた(演出の)上田久美子先生のノートが、格段に減ったんですよ。それまでは原稿用紙2枚分ぐらいびっしりのノートをいただいていて、そのお言葉を頼りに追求していたんです。不思議なんですが、でも、納得がいくみたいな。

ーー模索した結果、そこにたどり着いたみたいな感じですか?
そうですね。私は時間がかかったんですけれど。
ーー先日『マチルダ」を拝見して、咲妃さんのハニー先生の佇まいに震えたのですが、『星逢一夜』東京千秋楽公演映像を拝見して、ハニー先生と泉がすごく重なったというか。
ああ、なるほど!
ーー咲妃さんの演じる何かって、こういうところにあるのかなと思いました。
嬉しいです。全くお役の境遇も国も違うんですが、どこか苦しい過去を背負いながらも、前向きに生きている女性像というのは、もしかしたら共通していたかもしれないですし、私の中でもハニー先生は、やはり忘れられないお役に加わりました。
ーー最後に、『ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-』『星逢一夜』をご覧になる方にメッセージをお願いいたします。
この2作品をご覧くださったことのある方、そしてこれから出会ってくださる方、きっと宝塚歌劇団ならではの舞台美術もお楽しみいただけると思いますし、何より役者さん一人ひとりの熱量が、大いにこもった作品になっています。この2作品を感じていただいて、より宝塚歌劇に興味を持っていただけたら幸いですし、咲妃みゆに少々興味を示していただけたら、こんなに嬉しいことはありません。Rakuten TVさんに感謝です。配信リストを拝見したら、本当にたくさんの作品を配信していらっしゃると知って、私も入ろうかなって思いました!
https://news.tv.rakuten.co.jp/2023/06/sakihimiyu01.html 【前編】咲妃みゆさんインタビュー:『少女都市からの呼び声』出演
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