韓国BL『告白ができず』のジヌ＆ギソプと、バルグム＆イノカップルが抱える事情（※ネタバレあり）

大学で主席に君臨しているキム・ジヌ（キム・ソンヒョン）は、何事も計画的に進めることをモットーとし、日々の生活もしっかり管理しているタイプ。そんなジヌの家に、頼まれると交際さえも断れない、何でも受け入れるモテ男のチョン・ギソプ（ナム・シアン）がルームメイトとして勝手に乗り込んできたから、さあ大変。予定にない上に、いつも女性関連のトラブルを抱えているギソプは迷惑な存在でしかないからだ。だが、その昔、ジヌは飲み会でゲームに負けて困っていた際に助けてくれたギソプの笑顔にときめいてしまったことがあった。

以来、ジヌはギソプに好意を持っていたが、それ（好き）とこれ（同居）は別の話らしい。夜10時までに出ていけと冷たく言い放つが、ギソプのほうも一歩も引かず、1週間後の自分がジヌの「理想のタイプのチェックリスト」に全て当てはまったら、ジヌが自分に告白し、さらに自分が渡米するまでの間、一緒に暮らそうと言い出すのだ。決して、その場しのぎで言っているわけでなく、条件の一つであるジヌと同じ場所にホクロを作るためにタトゥーを入れようとするほど本気らしい。

しかし、ギソプがそこまでする理由は、見ている限りでは分からない。全てにおいて受け身のギソプが自分の望みのために能動的に動いていることから、ジヌに好意的なのは間違いなさそうだが、何しろフワフワしているので真意がつかめないのだ。ギソプはいろんな人と交際してきたが、自分から人を好きになったことがないらしいので、彼自身、自分の気持ちに気付くまでにしばらく時間がかかりそうだ。

一方、ギソプの友達でアルバイトばかりしているバルグム（チョン・ヨジュン）の恋愛も、何やらやっかいそうだ。彼の相手は高校時代の同級生のチ・イノ（アン・セミン）。当時、2人はとてもいい雰囲気だったが、バルグムの父親が事業に失敗して破産したことから転校することになり、イノに別れも告げずに去ってしまった。以来、一度も会っていなかったイノが突如バルグムの前に現れる。こちらの2人は気持ちが顔にダダ漏れで、見ているだけで今も思い合っていることが手に取るように伝わってくる。

しかし、バルグムはすぐにイノを追い返す。彼は今も経済的に楽になっておらず、イノを受け入れる余裕がないのかもしれない。そのため、偶然居合わせたギソプを利用して、突き放すこともしたが、結果的に3回だけデートしてというイノの願いを受け入れるのだった。この2人の場合、事情を抱えているのはバルグムの方だが、イノも何かを隠しているように見える。互いの事情を知った時にどんな道を選ぶのかが、注目のポイントだろう。

そして、ジヌとギソプもそれぞれに家庭や身体的な事情を抱えているらしいので、最後に同時アップされる7・8話の展開に注目したい。ジヌもギソプも背景が謎だらけだが、ギソプの渡米だけはあらかた決まっている模様。しかし、ジヌのためにタトゥーや改名をためらわずにしようとするギソプだけに、大胆な決断もありうるはず。そして、タイトルは「告白ができず」だが、最終的に行われることに期待したい。

（文・及川静）

今すぐ『告白ができず』を観る