子どもたちの“大冒険”に思わず涙…心洗われるヒューマンドラマ作品4選

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スタンド・バイ・ミー(1986年)

スティーブン・キングの短編小説が原作、それぞれが家庭に問題を抱えた4人の少年たちによる、たった2日間のひと夏の冒険をノスタルジックに描いた青春映画の金字塔。彼らが住む、アメリカ・オレゴン州の小さな田舎町から30kmほど離れた所に、死体が放置されているといううわさを聞き、死体探しの旅に出かける。旅が主軸だが、決してファンタジーな大冒険ではなく、それぞれが抱える苦しみを道中で仲間に打ち明け、一歩踏み出す彼らの姿を映し出している。大人への入口に立った12歳の少年たちにとって、かけがえのない夏のひと時だったということが分かるラストシーンも名場面だ。

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スクール・オブ・ロック(2003年)

ジャック・ブラック演じる落ちこぼれのミュージシャン・デューイが、名門小学校の臨時教師になりすまし、音楽を通じて子どもたちと交流する姿を描いたコメディー。破天荒なデューイとは正反対の秀才な生徒たちは、ある音楽の授業中にクラシックを上手に奏でたことで、デューイに音楽の才能を見いだされることに。これまで自習ばかりだった彼の授業が“ロック講義”へと変わり、親たちからのプレッシャーや成績主義の方針で笑顔が少なかった生徒たちが、どんな姿でも肯定してくれるデューイを前に自然な笑顔であふれていく。音楽をきっかけに勉強以外の楽しみを見つけた生徒たちが、バンド活動にのめり込み、先生と一緒にバンドバトルへの出演を目指すという、とにかく元気がもらえる物語だ。

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ワンダー 君は太陽(2017年)

全世界800万部突破のベストセラー小説が原作のヒューマンドラマ。遺伝子の疾患で、人とは違う顔で生まれてきたオギー・プルマン(ジェイコブ・トレンブレイ)は27回もの手術を受けたせいで、これまで一度も学校へは通わずに自宅学習で過ごしてきた。そんなオギーが母親のイザベル(ジュリア・ロバーツ)の後押しもあり、小学5年生から学校という新たな世界へ踏み出していく姿を描く。オギーの外見に対する反応は、想像以上に悲痛で何度も挫けそうになるのだが、家族や初めての友達など周囲の人々にも支えられ次第に学校生活にも慣れていくオギー。一見、オギーの成長物語とも見えるのだが、彼の周囲の人たちの視点でも物語が構成されており、正しさよりも優しさを選ぶ彼らの姿に忘れかけていた何かを気付かされる心温まる作品だ。

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リトル・ミス・サンシャイン(2006年)

美少女コンテストに出場することが夢だった少女・オリーブ(アビゲイル・ブレスリン)が、「リトル・ミス・サンシャイン」というコンテストに繰り上げ出場することに。問題だらけで崩壊寸前だった家族と一緒に黄色のミニバンを借りて会場を目指す道中、さまざまなハプニングを乗り越えていくハートフルなロードムービー。天真爛漫なオリーブを見ているだけでも元気がもらえる本作だが、彼女を中心に強烈な個性を放つ家族が人生を再生しようと奮闘する姿も心を打たれる。「第79回アカデミー賞」では脚本賞と助演男優賞を受賞。バラバラになりかけていた一家が絆を取り戻していく姿にジーンとさせられる名作だ。

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（文=suzuki）