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ーー共演者の皆様と作っていく過程での様子はいかがですか?
皆さん本当にたのしみながら作っていらっしゃいます。特に、秋山(菜津子)さんや髙嶋(政宏)さんというベテランの方が出ていらっしゃるとすごく場が締まるというか、血が濃くなるように感じるので、刺激をいただいて楽しんでいます。それに、お二人とも面白いんですよ。
無理に笑いを取ろうというわけではなく、人として魅力や、いろんな引き出しを持っていらっしゃるんです。いつもいろんなことを試されているのを見ると、稽古場に常に新鮮な空気が回っているような感じがしてすごく楽しいです。
長井短ちゃんを見ていると「こうやって芝居を構築していくんだ」と発見がありましたし、本当に皆さんそれぞれ個性もあって面白い人たちが揃っていて、「そう来るんだ!」という楽しさもあります。さらには、溝口(琢矢)くんはミュージカルに出るのがすごく久しぶりだと伺って驚くぐらいにカルロスにぴったり。「なんで僕が選ばれたか分からない」って言うんですが、「いや、だからだろうな」と(笑)。キャラクターの濃い女性たちの中に入っていっても、確かな存在感を放ってくれるので頼りになります。黒川桃花ちゃんもすごく若いながらも、一生懸命に体あたりで頑張っているのを見ていて新鮮に感じます。
タクシードライバーの遠山裕介くんはお客様を楽しませる役割を持っていると思うので、そういう意味では彼が出てきてくれるだけで空気がパッと変わるものも感じますし、色々と楽しんでやってくれるので、みんなが色んなことを挑戦しやすい空気感になっているかなと思いますね。和希(そら)さんは大変なナンバーをめちゃめちゃ苦しみながら取り組まれています。

ーー和希さんはひょいっと表現されるのかなと思いきや、苦しみながらなんですね。
ひょいっとされるように見えたんですけど、そこから血を入れていく作業に行くのはきっと大変なんだろうなと思って見ています。
ーーそんな中、望海さんご自身はいかがですか?
大変ですね。私は全貌が見えないと、なかなか役の深いところに視点を持っていけないんです。やっと今全貌が見えてきて、ここからどうやってペパという人を育てていこうかと思っている段階なので、まだまだやることはたくさんあるかなと感じています。
ーーなるほど。
これだけ変わった登場人物が集まっていると、ぺパがすごく普通に思えてくるんですよ。でもぺパにもちょっとぶっ飛んでいる部分があって。ペパが何を見て、何を感じて、どう変わっていくかというところはこの作品で重要だと思うので、丁寧にグラデーションを描いていかなければいけないのが難しいところですね。

ーー逆に稽古が始まって、ペパの印象が変わったりしましたか?
そんなに変わってはいないですが、神経が衰弱してぎりぎりの状態に一瞬でならなければいけないのは難しいなと。心がなかなかついていかないんです。ぺパが二日間の出来事でそうなっていくのは理屈ではわかるんですが、実際に演じてみると、なかなかついていかない部分がありますね。
ーー2日間で神経が衰弱してぎりぎりになるというご経験はありますか? 相当に衝撃的なことですよね。
そうですね。滅多にないかな……。大抵はすごく時間をかけてそうなるじゃないですか。例えばお稽古を1ヶ月間やってだんだん神経が衰弱していくみたいなこととか、最後に何かひとつ大きなことが起きるとかですよね。ペパは急に、しかも電話で別れを告げられることから始まって、そこからいろんなことが一気に起きるんですよね。なかなかないシチュエーションだと思うので、その場でどう感じてどうしていくのかみたいなところをきちんと描かないと、作品の深みが出ないかなと、今感じているところです。
ミュージカル『神経衰弱ぎりぎりの女たち』