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1944年に最初の授賞式が行われたゴールデングローブ賞。例年1月に発表されており、2月または3月に発表される権威あるアカデミー賞の前哨戦といわれることも。アカデミー賞同様にドレスアップした俳優陣が集い、受賞の喜びを語る授賞式は華やかで、見ているだけでワクワクする。そして、前年話題になった映画やドラマを振り返る機会となり、日本では受賞作品がその後に公開されるものもあり、鑑賞の指針とする人もいるだろう。
第81回ゴールデングローブ賞で、宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』が受賞して大きな関心を集めたアニメ映画賞は2007年に導入された。それに続いて映画部門で今年度から新設されたのが、興行成績賞(シネマティック&ボックスオフィス・アチーブメント)だ。
同賞は、興行収入1億5000万ドル以上を記録した作品が対象。世界の観客から支持され、同時にクリエイティブな内容を称える。ゴールデングローブ賞を選出する批評家などの会員だけでなく、一般の支持が前提に含まれていることで、私たちの“目”に近い賞であるとも考えられるかもしれない。
ノミネートされたのは、他部門でも多数ノミネートされていた『バービー』『オッペンハイマー』のほか、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3』『ジョン・ウィック:コンセクエンス』『ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPART ONE』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』『テイラー・スウィフト:THE ERAS TOUR』というバラエティーに富んだ全8作。そのうち、初の興行成績賞の名誉に輝いたのは、『バービー』だ。世界中で愛されるバービー人形の実写化で、興行収入は全世界で14.4億ドル以上となっており、今回のノミネート作品中最も多かった。
今後も楽しみな興行成績賞。Rakuten TVでは、今回惜しくも受賞とはならなかった3作品が配信中なので、ぜひチェックしてみてほしい。
トム・クルーズ主演の人気シリーズ第7作目の『ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPART ONE』は、シリーズ初の2部作。60歳を越えたトムの見事なアクションに加え、シリーズを重ねてもなお面白い物語を生み出す作品の力量がファンの期待を裏切ることなく、ヒットに導いた。報道によれば、後編となるPART TWOは、2024年公開予定から2025年に延期された。本作を含むシリーズをおさらいしながら完成を待ちたい。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3』もシリーズもの。「アベンジャーズ」「スパイダーマン」などヒーローが活躍する同じ世界を舞台にしているが、本シリーズに登場するのは、地球生まれ宇宙育ちの主人公ピーター・クイルほか落ちこぼれ&寄せ集めのヒーローたち。個性が濃すぎるキャラクターたちが発するユーモアたっぷりで他のヒーローものと一線を画すようだが、チームとして絆を深めながら宇宙の平和のために奮闘する姿が感動を呼ぶ。そのユーモアと感動のバランスのよさが人気の秘密だ。今作は最終章と銘打たれ、仲間の一人に命の危機が迫る展開に。熱いファンを獲得してきたシリーズがどう終着するのか、見逃がせない。
「スパイダーマン」シリーズ最新作の『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』。スパイダーマンとして人々を救ってきたピーター・パーカーが亡くなり、その遺志を継いだ高校生マイルス・モラレスを主人公にし、第76回ゴールデングローブ賞アニメ映画賞&第91回アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞した『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018年)の続編となる。さまざまなバースから選び抜かれたスパイダーマンたちが集うマルチバースの中心へとたどり着いたマイルス。まさかのスパイダーマン同士の戦いが繰り広げられることに。映像、演出、そして音楽と、圧倒される世界観で、ファンから「最高」の言葉が相次いだ作品となっている。
(文・神野栄子)
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