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「走り方が変わった」──宝塚退団後の潤花が挑むミュージカル『ISSA in Paris』

「走り方が変わった」──宝塚退団後の潤花が挑むミュージカル『ISSA in Paris』
俳人・小林一茶の知らざれる空白の10年を、大胆かつファンタジックに描く新作オリジナルミュージカル『ISSA in Paris』で、ルイーズを演じる潤花にインタビューした。ルイーズは、海宝直人が演じる、主人公・海人が訪れたパリでの研究活動をガイドする、パリのガイドであり、日系人の振付家という役どころ。新作に取り組む想いや、今の自身について聞いた。
(文・写真:岩村美佳)

ーー稽古に取り組んでいて、一番心が惹かれていることはなんでしょうか?

全てのことに惹かれています。オリジナル作品ということもあって、皆さんと丁寧に、いろんなことがきっかけとなって紡いで、重なっていって、出来上がっている最中なんです。そして、皆さんがこの作品に向き合われている感じが、ものすごく豊か。本当にいい意味で、全員がフラットに、この物語に集中されているお姿が、すごく居心地が良くて。海宝さんをはじめとするキャストの皆さんの歌う姿や、セリフを話されている声に対して、演出の藤田(俊太郎)さんが、「ここはもうちょっとこうしたらいいかな」と出来上がっているので、それもすごく素敵だなって思いますね。
私もものすごく難しい楽曲にも挑戦させていただきますし、ルイーズというお役も、今までに演じたことのないような女性なので、挑戦と楽しみの両方があります。オリジナル作品ならではの自由の幅が広いといいますか。皆さんと作り上げていく中で、緻密に、ぎゅっと身を凝縮して積み上げていきたいと思っている段階です。

ーー宝塚でもオリジナル作品に取り組まれてきましたが、宝塚出身の方はオリジナル作品を作ることに慣れていらっしゃるのかなと思ったりもするのですが、何が違うのでしょうか。

全然違う感覚でいましたね。やっぱり宝塚時代は、家族以上に一緒にいる同じメンバーで、常に色々な再演作品や、オリジナル作品に向き合ってきました。もちろん、その時の空気感も、演出家の方も、振り付けの方も、音楽の先生も違うと、その都度その都度で、新しいオリジナル作品はあるんですが。
退団して、『二都物語』に続いて2作目ですが、『二都物語』は再演でしたが、やはり新鮮に取り組ませていただきました。今回はゼロからイチを作るオリジナル作品で、初めましての方々とご一緒しています。でもどこか初めましての感覚はないので、とても居心地が良く取り組めています。自分が乗り越えなければいけない壁はたくさんあるのですが。
変な焦りとかではなくて、この作品とこのお役をお客様にお見せするまでに、しっかり身の詰まったものに出来上がらせたいなと、今はどう出来上がらせていこうかなというワクワク感が強いですね。

ーーやっぱり新しい方と作るというところに、違いがあるんでしょうか。

そうですね。多分、自分自身も宝塚時代と変わっている部分があるので。

ーー具体的にはどんなところが変わっているんですか?

豊かになったなと思います。今はちゃんと自分が重きに起きたいところが明確になっています。
例えば、自分のここが技量が足りてないから、こう思われているかなと、ただ不安になるのではなくて、この技量が足りてないから、どんどん聞いていって、掴んでいって、お芝居が変わっていく中で、これをきっかけにしようと。焦って全部のところから引っ張り出そうとしているというよりは、今は落ち着いて、一個一個ちゃんと丁寧に見えていて、向き合えている感覚があります。宝塚時代は若かったですし、ひたすらに何が何だかわからない状態で走っていた部分は少々ありましたから。
ですから、走り方や向き合い方が変わったなと思います。また別の形の向き合い方になっているので、今は今で居心地がいいです。弱い自分とか、できない自分が、ストレスにならなくなりました。

作品情報

ミュージカル『ISSA in Paris』

<strong>ミュージカル『ISSA in Paris』</strong>

●あらすじ

現代の東京に住む、シンガーソングライターISSAこと海人。
海人は突然の母親の死から立ち直れず、呆然自失になっていた。
そんな中、命の儚さをうたった小林一茶の「露の世は露の世ながらさりながら」の句が脳裏に浮かぶ。
また、海人の母は、一茶には消息不明とされる「空白の10年」があり、その期間、鎖国の日本をひそかに抜け出してパリへ行っていたという仮説をたてていた。
海人は天才俳人が日本で小林一茶と名乗るまでの「空白の10年」に一体何があったのかを突き止めるため、そして自分自身が前に進むためにパリへ旅立つことを決める。海人はパリに行き、何を得るのか。
そして、小林一茶の10年には何があったのか。2人の青年が時空を超え、パリで出会う、ファンタジー・ミュージカル。

●キャスト・スタッフ

出演:海宝直人、岡宮来夢、潤花、豊原江理佳、中河内雅貴/染谷洸太(ダブルキャスト)、彩吹真央/藤咲みどり(ダブルキャスト)、内田未来、阿部裕 ほか

原案・作詞・作曲:モーリー・イェストン
脚本・訳詞:高橋知伽江
演出:藤田俊太郎


●公演情報

【東京公演】日生劇場
2026年1月10日(土)〜1月30日(金)
【大阪公演】梅田芸術劇場 メインホール
2026年2月7日(土)〜2月15日(日)
【愛知公演】御園座
2026年2月21日(土)〜2月25日(水)

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