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彩風咲奈が『THE ALUCARD SHOW』マリア役に挑む 「私なりのマリアを作りたい」インタビュー前編

彩風咲奈が『THE ALUCARD SHOW』マリア役に挑む 「私なりのマリアを作りたい」インタビュー前編
12年ぶりに上演される伝説の新感覚エンタテインメント・パフォーマンスショー『THE ALUCARD SHOW』に、彩風咲奈が国民的人気アーティスト・マリア役で出演する。2013年初演時には、上演されるやいなや熱狂的なファンを生み出し、翌年早々に再演された同作。満を持しての上演となる。 宝塚歌劇団ではショースターとしての魅力も存分に発揮していた彩風咲奈が、国民的アーティストをどう演じるのか注目だ。出演を決めた思いや、マリア役を演じるにあたって思うこと、退団後多様な作品に取り組む思いや、さまざまな舞台観劇を重ねる中で感じたことなどについて前後編に渡り聞いた。インタビュー後編はこちら。
(写真・文:岩村美佳)

インタビュー後編へ

ーー今作の出演オファーを受けた時に、どんな感想を持たれましたか?

単純に面白そうだと、まず作品に惹かれました。最初に、作品紹介のあらすじにあるような簡単なストーリーと、演劇というよりも、歌、ダンス、パフォーマンス、ホラー、アートなど、いろんな要素を融合した作品だと伺いましたが、お話を聞いただけでは、「一体どんな話なんだろう?」という段階のところもあるので、これから作品に入るのがすごく楽しみですね。

ーーいろんな手段を使って表現するというのは、今までされてきたご自身の表現に近しいところがあるのかなと思うのですがいかがでしょうか。

そうですね。でも宝塚は宝塚歌劇団の絶対的な世界観みたいなものや皆様が観たい世界観の枠がありましたが、この作品はそこからはすごく外れているというか。どんなものが飛び出すかわからないところが楽しみですね。

ーー台本をご覧になって、ご自身が演じるマリア役の印象はいかがですか?

本を読むときは、演じる役を意識するのではなく、なるべくフラットに読もうと思うのですが、私はホラーが苦手で、読んでいる途中でこれどうなっちゃうんだろう……と怖くなっちゃうんです(笑)。でもそれがリアルな感覚だから、この怖さを覚えておこうと思っています。きっとマリアとしても、いろんなことが起こって、一体どうなっちゃうんだろうとなると思うはずなので。

「結末はこうなる」という作品ではなく、最後まで謎が残るというか、あれは何だったんだろうと思う部分もある、全て回収しきらないようなところが面白いですし、最初に感じたことは大切に、マリアに挑みたいと思っています。

ーー年を重ねたマリアを演じる場面もありますが、そういう役を演じるのはいかがですか?

宝塚時代に父親役を演じたこともよくありましたし、どう演じようみたいな意識はないんです。自分ができるかできないかは置いておいて、チャレンジすることに対して「できるかな?」というよりは、「それもやってみたいな」「どう演じられるかな」と、楽しみの一つでもあります。

ーー圧巻のパフォーマンスで魅了する国民的アーティスト・マリアを演じる上で、彩風さんの歌とダンスは大きな見どころになると思いますが、作品に向けてのコンディションづくりや、意識されていること、準備しようと思っていることはありますか?

今ちょうど『HiGH&LOW THE 戦国外伝』の稽古中で、ダンスから離れて、完全に殺陣、立ち回り一色になっているので、もう一回新たな状態で、今の自分で再びダンスもちゃんと学びたいなと思います。

歌の面では、今回はアーティスト、スターの役なので、これまで出演してきたミュージカル作品のように役として心情を歌うのとは違うと思うんですよ。だからその辺のトレーニングや、アーティストとしてどうあるべきなのだろうかなど、しっかり自分で作っていきたいと思います。

ーーマリア役は、2013年公演に真琴つばささん、2014年公演にシルビア・グラブさんが演じていましたが、そのおふたりが演じられた役を演じることに対して、何か思っていらっしゃることはありますか?

いつも再演に出演させていただく時は、あまり前の方をなぞらないようにということをすごく意識していて、基本的には過去の映像などを見過ぎないようにしています。

真琴つばささんとシルビア・グラブさんは、おふたりのタイプは全然違いますが、私が思うかっこいい女性です。私にとっては大先輩なので、12〜13年前とはいえ、その方々が演じられたときはどんな感じだったんだろう、今の自分が演じたらどうなんだろうと。思うことはたくさんありますが、私なりのマリアを作りたいというところが一番です。

真琴つばささんもシルビア・グラブさんも、本当に舞台に欠かせない存在で、輝きを放っていらっしゃるので、お二方のその存在感に私も届くように演じたいと思っています。

ーーそこを踏まえて、どういうふうに今回マリアを見せていこうか、現段階で何か考えていますか?

台本を読んで、お芝居の部分をかなり担っていることはわかりました。他の皆様が多くを語らない分、マリア目線で観られる方が多いのかなという印象があります。お客様が一緒にその世界に入っていく、巻き込まれていく。だから、私が表現しすぎても、観ている方が感じることの邪魔になるというか、ちょっと違うのかなと。作品に入ったらマリアとして、一個一個の出来事に出会って衝撃を受け、ちゃんと巻き込まれて、最後まで戦うというか、生きるだけかなと思っていますね。

ーーみんなを魅了する国民的なアーティストを演じるにあたり、人々を魅了する存在というものに対して、どんなふうにイメージを持たれていますか? また、どういうところを気をつけて表現したいと思われていますか?

独自の世界観を持っている方が本当に多いですよね。一番イメージしやすいところで言うと、レディ・ガガさんとか。発想やパフォーマンスなど、自分が想像しえないことを成し遂げられる。私も何か、自分の想像力とはひとつ切り離した想像力を働かせて作っていきたいなと思っています。

作品情報

『THE ALUCARD SHOW』

『THE ALUCARD SHOW』

●あらすじ

国民的人気アーティストのマリアは自分の人気を維持するため、マネージャーのウォルターに新しいアイディアを求めていた。
ウォルターは、次のコンサートツアーのバックダンサーオーディションを開催、そこで 6 人の男性ダンサーと衝撃的な出会いを果たす。
マリアは彼らを起用して新たな演出を試み、その試みは大成功する。
コンサートで、マリアが衣裳チェンジのため舞台袖にさがっている間も、6 人のパフォーマンスによりステージはいっそう盛り上がりをみせていたが、そこに突然現れた巨大な蝙蝠のシルエット。その中から現れたのは謎の青年ブラドだった。
マリアのコンサートにも関わらず、6 人のダンスとブラドの歌声により客席は大歓声の渦となり、マリアは主役の座を奪われてしまう。
ブラドを含めた 7 人は「アルカード」と名乗り、そのセンセーショナルな登場とパフォーマンスで瞬く間に人気を博した。
また、一切の宣伝活動を行わなかったため、彼らの情報に渇望した人々は更に熱狂していくのだった。
しかし、「アルカード」の周りでは次々と不穏な出来事が起こっていた。
ファンの女性が次々と行方をくらます、メンバーがいつも口にしている謎の赤い液体・・・。
アルカードの正体は・・・ヴァンパイア。
彼らの目的は何なのか。熱狂的なファンとなり、職を転々としながらストーカーのように彼らを追う主婦のサラ、マネージャーのウォルター、スターの座を追われたマリアも「アルカード」によって人生を翻弄されていく。

●キャスト・スタッフ

出演:松下優也 平間壮一 SANTA 滝澤諒 赤名竜乃介 山野光 瀧澤翼 坂田聡 野口かおる 彩風咲奈 ほか

原作・構成・演出:河原雅彦
振付原案:MIKIKO (ELEVENPLAY)
振付:SHINGO OKAMOTO、SAYA (ELEVENPLAY)

●日程

【東京公演】日本青年館ホール 10月6日(火)〜10月22日(木)
【大阪公演】梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ 10月29日(木)~11月1日(日)

ヘアメイク/岡田知子(TRON)
スタイリスト/田中雅美

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