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――どういう心持ちで取り組みたいとか、こういう人の座長公演みたいな感じを見習いたいとか、何か考えていることはありますか?
とにかくみんなが遠慮することなくぶつかり合える、キャッチボールし合えるカンパニーをといつも心がけてはいるのですが、主演だからといってどうしようということは、あえて気負わずに。自分のやるべきことを、しっかりと役と向き合って、良い作品を作りたいという気持ちを強く持って、真摯に取り組んでいきたいと思っています。
――ダブルキャストで一緒に主演を担われる、昆夏美さんとはどんなお話をされましたか?
私にとって昆さんは、ずっと第一線で活躍されてらっしゃるミュージカル女優さんなので、ダブルキャストのお相手の方が昆さんと伺った時は「えっ……?本当に……?あの昆夏美さんですか??」と驚きました。
――同じ事務所ですよね。
そうです。今まで2回ぐらいご挨拶程度にお会いしたことがありましたが、改めて今回ちゃんとお会いした時に、温かくて気さくで、笑顔が印象的な方だったので、すごく安心しました。雲の上の存在ですが、どこか気を許せる、信頼できるお姉さんだなと感じて、稽古中にご一緒できる1分1秒を大切にして、いろんなものを吸収させていただきたいですし、すごくありがたいなと改めて思いました。
――先日の『1789-バスティーユの恋人たち-』は、ダブルキャストのお姉さん側でしたね。
そうなんです。多分今回とは全然違うと思います。あの時は、逆に小池(修一郎)先生から「あなたがお手本を見せなさい」と言われるような、今までとは違う立場でした。今回もまた初めての感覚というか、あの時いろんな学びがあったように、今回もまた新たな学びがたくさんあるんだろうなと、緊張の反面、楽しみでもあります。
――マリー・キュリーという女性を演じていくことにおいて、どこからマリーを紐解いていこう考えていますか?
実際の人物ではあるんですが「ありえたかもしれない」もう一人のマリー・キュリーの物語ということなので、台本に忠実にいきたいなと、今一番思っています。この作品でのマリーは、研究に対する情熱、家族や友人に対する愛情、そこから壁にぶち当たって困難を乗り越えていく、そういうちょっと泥臭い部分や人間らしさといった多面性がたくさんあられる方だなと思うので、そういう人間らしい部分を丁寧に演じていきたいなと今の時点では思っています。
――演出の鈴木裕美さんとは何かお話はもうされたりしましたか?
ビジュアル撮影の時にお会いしたんですが、その時にもいろいろ資料を持ってきてくださって、こうでこうで…と撮影へのインスピレーションを与えてくださいました。そういうお仕事の話も含め、日常会話のなかでもすごく熱いパワーやエネルギーを感じました。葛山(信吾)さんも、松下(優也)さんも、以前鈴木さんとご一緒されたことがあるそうで、「鈴木さんとまた一緒に作れるのが嬉しくてオファーを受けたから、本当に楽しみ」と仰っていて。
撮影の時も、感情や心を見透かされているというか、何気ない時でも、感情を回し続けるスイッチを操られている感覚をちょっと感じました。これは何なんだろうと思った時に、作品に対しての熱い思いとか、私や役者に対しての思いがあられる方なんだなって、腑に落ちました。これからお稽古をさせていただいた時に、またどういう感情が動かされるんだろうと、すごくドキドキわくわく、楽しみですね。
ミュージカル『マリー・キュリー』
●あらすじ
19世紀末、マリーは、大学進学のためパリ行きの列車に乗っていた。そこで出会ったアンヌと希望に胸を躍らせ、当時、少なかった女性科学者として、研究者のピエール・キュリーと共に新しい元素ラジウムを発見し、ノーベル賞を受賞する。ところが、ミステリアスな男・ルーベンが経営するラジウム工場では、体調を崩す工員が出てきて…。
●キャスト・スタッフ
出演:
昆 夏美/星風まどか(Wキャスト)、松下優也/葛山信吾(Wキャスト)、鈴木瑛美子/石田ニコル(Wキャスト)、水田航生/雷太(Wキャスト)
能條愛未、可知寛子、清水彩花、石川新太、坂元宏旬、藤浦功一、山口将太朗、石井 咲、石井亜早実、飯田汐音(Swing)
脚本:チョン・セウン
作曲:チェ・ジョンユン
演出:鈴木裕美
翻訳・訳詞:高橋亜子
●公演情報
【東京公演】天王洲 銀河劇場
2025年10月25日(土)~11月9日(日)
【大阪公演】梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
2025年11月28日(金)~11月30日(日)
ヘアメイク:菊地由美子