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元トップコンビがおすすめする宝塚作品は?柚希礼音&夢咲ねねインタビュー

元トップコンビがおすすめする宝塚作品は?柚希礼音&夢咲ねねインタビュー
元宝塚歌劇団星組トップコンビの柚希礼音夢咲ねねが、ミュージカル『ホリデイ・イン』で、宝塚退団から10年ぶりにミュージカル共演を果たす。柚希のコンサート『REON JACK』や『RUNWAY』などで共演してきたが、ミュージカル作品での共演は退団後初めて。
インタビュー前編では、作品の見どころや、共演への想いなどを聞いた。 そして、後半では、Rakuten TVで配信しているトップコンビ時代の作品から、おすすめショー作品をセレクトしてもらい、それぞれのセレクト理由や思い出を語ってもらった。
(文・写真:岩村美佳)

インタビュー前編を読む

セレクト作品

ノバ・ボサ・ノバ―盗まれたカルナバル―』(’11年星組・東京・千秋楽)(’11年星組・中日・千秋楽)

パッショネイト宝塚!』(’14年星組・東京・千秋楽)


――ショーを作る作品『ホリデイ・イン』にちなんで、Rakuten TVで配信しているトップコンビ時代おすすめのショー作品をご紹介お願いいたします。
『ノバ・ボサ・ノバ―盗まれたカルナバル―』『パッショネイト宝塚!』を選んでくださいましたが、見どころや思い出をお聞かせください。『ノバ・ボサ・ノバ―盗まれたカルナバル―』は、東京の千秋楽と、中日劇場の千秋楽とあります。

92918 『ノバ・ボサ・ノバ-盗まれたカルナバル-’11年星組・中日・千秋楽)(c) 宝塚歌劇団 https://tv.rakuten.co.jp/content/92918/

Rakuten TVで『ノバ・ボサ・ノバ-盗まれたカルナバル-』を観る

柚希:宝塚、東京、博多座、中日劇場と上演したのですが、私的には、名古屋での公演ぐらいから、ものすごくリラックスして舞台に立ててたような思い出があります。ノバ・ボサ・ノバ』が私の初舞台でしたし、ソール役がずっとやってみたい役でしたので、大劇場、東京の頃は気合が入りすぎていたんですよね。
だから、すごく頑張っていたんですが、だんだん慣れてきて肩の力が抜けてきたので、それが良かったんだろうなと思います。あとは、初演(1971年)の感じを意識したんです。振り起こしも頑張りましたね。「アマール・アマール」も、よりエロティックで、それをしっかりと再現しようと挑んだので、そこを見てほしいです。

夢咲:私も、初観劇が『ノバ・ボサ・ノバ』だったので……。

柚希:そうだ!月組!

夢咲:そうなんです。月組の『螺旋のオルフェ』と『ノバ・ボサ・ノバ』でした。当時修学旅行で宝塚に行ったのですが、宝塚の「た」の字も知りませんでした。『ノバ・ボサ・ノバ』が楽しすぎたのと、エストレーラを演じられている檀れいさんが美しすぎて、この世にこんな美しい女性がいるんだってなって……。エストレーラにすごく憧れを抱いていたんですよ。

柚希:へぇ~! すごい。

――その月組公演に、柚希さんは初舞台後の組まわり公演でされていましたね。

柚希:そうそう。ラインダンスですね。

――運命の出会いですね! 実はそこから繋がっているんですね。

柚希:すごいね。観ていたんだ!

夢咲:そうなんです。ちえさんを観ていたんです。青色の衣装のラインダンスですよね。
ですので、まさかエストレーラを演じる機会をいただけるなんてみたいな。ちえさんの初舞台の作品ですし、運命が重なったみたいな作品だったので。

柚希:ほんとに!

夢咲:毎日幸せでした。檀さんや、歴代の方々にリスペクトを置いて、受け継がれている『ノバ・ボサ・ノバ』を演じさせていただくプレッシャーとともに、毎日演じていました。

――東京公演中日公演で違いはありましたか?

夢咲:エストレーラは、他のみんなが大変なところも大変じゃなくて。
皆さんは、プロローグにも出て、ホリゾントを走ってもう1回出てくるみたいなのを、すごくされていましたが、私はそこを「頑張れ」とか言っていた人なので(笑)。

柚希:でも「アマール・アマール」は頑張っていたよね。『ノバ・ボサ・ノバ』と芝居は何をやったんだっけ?

夢咲:『めぐり会いは再び』です。

柚希:ああ、そうか!可愛かったよね。

夢咲:『めぐり会いは再び』は、あれだけ皆様に愛されて、セカンドも、サードもやって、そういう作品ってなかなかないじゃないですか。ドラントとシルヴィアって、お客様にこんなに愛されていたんだなって。

柚希:ねえ!すごいよね。『ノバ・ボサ・ノバ』と一緒に上演する、ちょっとしたお芝居を作ろうぐらいの気持ちで始まったのに。

夢咲:本当にそう!

――大名作になりましたね。

柚希:短いから、わかりやすいストーリーで、それが良かったんだろうね。

夢咲:おとぎ話みたいなところに。

柚希:あの髪型も良かったし、あと平井堅さんの「LIFE is…」も良かったし。

夢咲:良かったですね~。めっちゃかっこよかったです。

――『めぐり会いは再び』も配信していますので、ぜひ続きでご覧いただけたらと思います。

柚希:『ノバ・ボサ・ノバ』から始まったんだっけ?そこから化粧替えして『めぐり会いは再び』になるのか。

夢咲:私は化粧替えもしませんでした。『ノバ・ボサ・ノバ』で、セットの車が地方の劇場ではちっちゃくなるお話ししてもいいですか?

柚希:いいんじゃない、持っていたよね?

夢咲:宝塚大劇場ではちゃんとした車があってハンドルもあったのに、地方の劇場では(ステージの広さの問題もあって)一枚板で、確か手で持っていた気がするな~!
地方に行くたびに徐々に小さくなって、あれまたちっちゃくなったと思って、最後に「板」みたいな(笑)。

柚希:アハハハハ!

夢咲:これが最後の地かみたいな(笑)。

Rakuten TVで『ノバ・ボサ・ノバ-盗まれたカルナバル-』を観る

――もう1作品選んでいただいた『パッショネイト宝塚!』についてもお聞かせください。改めて拝見したら、やはりかっこいいショーだな!と思いました。

189109 『パッショネイト宝塚!』(’14年星組・東京・千秋楽)(c) 宝塚歌劇団 https://tv.rakuten.co.jp/content/189109/

Rakuten TVで『パッショネイト宝塚!』を観る

夢咲:めちゃくちゃかっこいいですよね。

柚希:『ノバ・ボサ・ノバ』も大人っぽくて、カーニバル感がすごいんですが、『パッショネイト宝塚!』は、すごく大人な場面が多かったですね。プロローグから。

夢咲:そうですね。稲葉(太地)先生の作品です。やはり、カポエイラじゃないですか。

柚希:カポエイラはすごかった。本当に一歩間違うと危険な距離感で回し蹴りを連続でやるんです。

夢咲:ちえさん、カポエイラもできるんだ!みたいな。

柚希:いや、できない…!

(現場全員笑い)

夢咲:できるって思いました!カポエイラもできちゃうの!?みたいな。

柚希:できなかったのに、もう絶対できなければいけないような空気になって、振付の先生も「タカラジェンヌはまだ筋トレができていない」となって、毎朝その筋トレから始まって。みんな、筋トレでヒィヒィ言っていたから。

夢咲:えぇ~(怖)。

柚希:その集大成が東京の千秋楽公演です。

――カポエイラ以外ではいかがでしょうか。

柚希:お腹出しているの!

夢咲:めっちゃ引っ込めていたやつですか。

柚希:私ほどは引っ込めてない(笑)!

夢咲:畏れ多いです(笑)!

――白い衣装のデュエットダンスですね。

夢咲:めちゃめちゃ素敵でしたよね。

柚希:すごく大人っぽく出てくるんですよね。

夢咲:みつえ先生(若央りさ)の振付で。

柚希:ほぼ踊らないというのがテーマでした。私たちはいつも、すごく踊るデュエットが多かったので、ほぼ踊らない、見つめ合って歩くぐらいで。すごく盛り上げていただきながら、振付してもらって。あれはすごかった。

夢咲:私は中詰もすごく好きです。ラテンのいろんな色の衣装の人たちで、ザ・星組!みたいな熱さの中詰でした。中詰も大好きなのですが、その後の銀橋に、ちえさんと私と紅(ゆずる)さんと真風(涼帆)が残って。

――客席を煽っていくんですよね。

夢咲:めちゃめちゃ楽しかったです。

柚希:ちょっと私忘れてるかも・・・。

夢咲:えー!? どんな曲だったかな。結構ムーディーというか、ゆったりとした曲で、ただただ銀橋を右往左往して、お客さんを一本釣りじゃないですが、ちえさんが決めた人を見るみたいな。

柚希:えー!すごく素敵(笑)。

夢咲:そうなんです。そして、それぞれが最大限にかっこつけるみたいな感じでした。だから、DVDなどで映像を見観ると「こんなことしていたの……」って。

(現場全員笑い)

夢咲:今思えば、紅さんもゆりかちゃん(真風)もトップになっていて、すごく豪華メンバーだなと思います。

柚希:あの頃の作品を観たらみんな豪華メンバーだよね!

――礼真琴さんもご出演されていますね。

夢咲:プロローグで歌ってますよ!

柚希:はぁ~、すごいねえ!

夢咲:すごいです。

――その豪華な皆様をぜひご覧いただきたいですね。

柚希・夢咲:はい!

Rakuten TVで『パッショネイト宝塚!』を観る

インタビュー前編を読む

作品情報

ミュージカル『ホリデイ・イン』

●あらすじ

ジム・ハーディ、テッド・ハノーバーとライラ・ディクソンの3人組は、ニューヨークのショーで活躍するステージ・パフォーマー。ジムはショービジネスの世界にすっかり幻滅してしまっていたことから、引退してコネチカットの田舎で農場を経営することを決意する。ジムの恋人であるライラは彼から結婚を申し込まれるが、ショービジネスの世界でもっと活躍することへの夢を諦めきれず、ジムと別れてテッドと共にショーを続けることにする。
ライラを失ったジムは、農場経営もうまく行かず、歌もダンスもない退屈な生活にすっかり落胆していたのだが、あるとき、農場の管理人のルイーズと祝日限定でショーを上演するホテル「ホリデイ・イン」として営業することを思いつく。コネチカットで出会った才能豊かな学校教師のリンダ・メーソンや仲間と共に華麗なショーを繰り広げ、ホリデイ・インは大成功。ジムとリンダの2人は、いつしか互いに惹かれ合うようになっていく。
一方、一緒にショービジネスを続けることになったテッドとライラの2人はハリウッド映画進出のチャンスを掴むが、ライラにはあっという間に別の恋人ができてテッドの元を去ってしまう。ライラを失い傷心のテッドは、ハリウッド進出のためのダンス・パートナーを探しにホリデイ・インにやってくる。テッドはリンダに目をつけるが、ジムはライラの時と同様に、自分の恋人が再びテッドに取られてしまうかもしれないという不安から、リンダの存在をテッドに隠し通そうとするが……。
ジム、リンダ、テッド、ライラ、この4人の愛と夢が交錯する物語の行方はいかに!?

●スタッフ

音楽:アーヴィング・バーリン
脚本:ゴードン・グリーンバーグ、チャド・ホッジ
演出・振付:ビル・ディーマー
振付補:アシュリー・グラハム
翻訳・訳詞:高橋亜子

●キャスト

坂本昌行 増田貴久 柚希礼音 夢咲ねね 保坂知寿
武藤寛 斎藤准一郎 藍実成 石川里奈 鯨井未呼斗 小島亜莉沙 鈴木万祐子 根岸みゆ
春口凌芽 MAOTO 森内翔大 吉田彩美 米島史子
岩下貴史 皆川梨奈(スウィング)

●公演情報

【東京公演】東急シアターオーブ
2025年4月1日(火)~16日(水)

【大阪公演】SkyシアターMBS
2025年4月22日(火)~5月1日(木)

<柚希礼音>
スタイリスト:間山雄紀(M0)
ヘアメイク:佐藤エイコ(ilumini.)

<夢咲ねね>
ヘアメイク:山本絵里子

Rakuten TVで視聴する

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